TBGL Award 2012 発表!!

今年度TBGLで初めてプレイされたゲームの中から、独断で選考した各賞の発表!
(対象期間:Dec_2011〜Nov_2012)

Best Strategy Game Award

バヌアツ(Vanuatu)

作者:Alain Epron
発表年:2011年
その他受賞歴:無冠

vanuatu8.jpg


 今年のエキスパート向けゲーム中で、COQ一番のお気に入りは去年に引き続いて無冠。

それだけで切れ味鋭い競りゲームが作れてしまう程のアクション選択メカニクス。アクション選択の重要性を増す、シビアな早い者勝ちの得点源。それらを包み込む、ほのぼのとした南の島のテーマとアートワークも素晴らしい。

ゲーム自体の遅配や発行数不足で惜しくも大きなゲーム賞の対象にはならなかったみたいですが、陰の大賞受賞作だと思います。一度は触ってみて下さい。

詳しい紹介へのリンク


vanuatu.jpgvanuatu.jpg

このゲームは、テンデイズゲームズを通してわずかに日本に入ってきたのみで、世界的に品切れ状態になってしまいました。その後、キックスターターを介して2版が刷られたようですが、配送の段階で色々とトラブルがあったようです。それらのお陰で各賞の選考対象からは漏れてしまったようですが、傑作(だと僕は思っています)!!ただし、アクション選択のメカニクスは人を選びますので、ファミリーゲーム好きや胃潰瘍のあなたにはオススメしません!(画像クリックで当時のReviewへ)

次点:理性の時代

理性の時代(Zeitalter der Vernunft)

P2184744.jpg「帝国の闘争」のリメイク作:マルチゲーはこれだけで
ワレス自身が名作「帝国の闘争」をリメイクした作品。戦争関係のユニットや処理が大分わかりやすくなりました。アートワークもカッコいい。500部限定とうたっての発売ですが、キックスターターのバンドル品にも登場していたし、それは未だに信じられません。植民地時代を世界の列強の1国となって制覇していくゲームだけど、ワレスらしくお金はカツカツ。ダイス2つの差分をとるという出目調整にシビレル。アクション選択の早い者勝ち感と、序盤ノンプレイヤー的な相手との戦闘がメインとなるところも好き。「エクリプス」なども発売された2011年でしたが、マルチゲームはこれを持っているだけで充分。この手のゲームは人を選ぶと再認識した作品でもあった。

次点:村の人生

村の人生(Village)

village.jpgvillage.jpg人の死/人の一生をテーマにした希有なゲーム
ユーロゲームを骨子とし、リソースの取り合いを介したアクション制限によるソワソワ感、少しだけ取り入れられた拡大生産系のワクワク感。飛び交う特殊能力も、ダイス判定目掛けて発射されるミサイルもはねのけて見事KDJ受賞。村の人生はテーマとシステムのフィッティングがとても良く、一連の流れとしてすんなり理解することができる良ゲーでした。タブーとされたテーマを面白さに直結させたデザインは見事。(画像クリックで当時のReviewへ)

Best Family Game Award

ディヴィナーレ 倫敦の霊媒師(Divinare)

作者:Brett J. Gilbert
発表年:2011年
その他受賞歴:なし

divinare-3.jpg


 ファミリーゲームは「テレストレーション」などが発売された去年と比べると、少し小粒なラインナップだった印象。そんな中で、1本選ぶならコレ。

 プレイヤーは占い師の1人となり、場に存在しているカードの枚数を予測します。作者は噂に聞いたクニチーの影武者ではないかと思うほど「メンバーズオンリー」に印象の似たゲーム。しかし、美しいタロット風のカード、カードドラフトを噛ませて増やした思考的要素、2〜4人のどの人数でも楽しめるような調整の全てがうまく絡み合いました。

詳しい紹介へのリンク


divinare.jpgdivinare.jpg

怪しげな箱絵にだまされて購入をためらっていたところ、ゲーム会で触らせてもらって即注文。ルールブックも凝っていて、ページの半分くらいを登場人物のバックストーリー紹介に費やしています。世界的にはそれほど高評価というわけではないので、気になる方は捕獲しておいたほうが良いかもしれません(誘惑)。(画像クリックで当時のReviewへ)

次点:べガス

べガス(Vegas)

Vegas.jpgVegas.jpg巨匠ルディガー・ドーンのダイスゲーム
2011年のトレンドといえば、何と言っても”ダイスゲーム”でした。数々のダイスゲームが発売された中で、一番の出来はSDJノミネートも果たしたこの作品でしょう。ドーンといえば、ファミリーメーカーからしれっとゲーマーズゲームを出すのが十八番です。この作品はアレアブランドなので、ファミリーメーカーとは言えませんが、難易度はアレア最低の1でした。しかし、ノンプレイヤーのダイス追加ルールを採用することにより、手軽に戦略的ゲームを楽しめるのが流石です。版権の関係か、最近「ラスベガス」に名前が変わりましたね。
(画像クリックで当時のReviewへ)

次点:キングダムビルダー

キングダムビルダー(Kingdom builder)

1.jpgヴァッカリーの多彩な引き出しを証明したSDJ受賞作
見事SDJを受賞したのは「ドミニオン」の作者ヴァッカリーののゲームでした。手札は一枚のみで、手番ではそれをプレイし、アッティカのようにヘックスに自分の駒を置いて陣取りをするゲーム。1時間程度で終わるのに、歴代のドイツゲームのエキスを堪能したような感覚が残ります。限られた1枚の手札の可能性に思考を巡らせる感覚が楽しいです。ただ、駒配置のルールが、人によってはわかりにくいようでした。

Best 2P Game Award

メディチ 対 ストロッツィ(Medici vs Strozzi)

作者:Reiner Knizia
発表年:2006年
その他受賞歴:2007 Fairplay À la carte Winner, 2007 Golden Geek Best 2-Player Board Game Nominee, 2007 International Gamers Award - General Strategy: Two-players

mvss-1-12.jpg


 古くてすみません。

 色々と世話になっているちき氏が血湧き肉踊るゲームということで持ち込んでくれたものを遊ばせて貰い、大いに気に入って、今や2人用ゲームのベスト5に躍り出ています。

 多人数プレイに対応した本家「メディチ」も面白いゲームですが、こちらはサシな分、さらに胃が痛くて面白い。次第に明らかになる相場と、己の手で引く運命のタイルがたまりません。このゲームを握り競りなんかに変更してプレイしちゃ駄目ですよ。

 値段安いし、最高!

詳しい紹介へのリンク


MvsS.jpgMvsS.jpg

2人ゲームを遊ぶ機会は中々無いなか、これを遊べたことには感謝しています。一見、メディチの焼き直しっぽくて敬遠しがちなのですが、両方持ってて損なしです。自分が付けた値段が正しいのかどうか、審判の瞬間には本当に天に祈りたい気持ちになりますよ!(画像クリックで当時のReviewへ)

次点:レイルロードバロン

:レイルロードバロン(Railroad Barons)

railroadBarons.jpgrailroadBarons.jpg18XXの世界をカードで
これもそれ程新しいゲームではないですが、2011年に初めて遊びました。有名な鉄道ゲームの1840の株の部分だけを切り取ったようなゲームです。運要素ゼロの厳しいゲームですが、それ故ガチの勝負が楽しめます。乱れ飛ぶ札束のイラストが、歴代のルックアウトゲームズの箱絵になっているのにも注目。後半のダレがなければ最高でした。
(画像クリックで当時のReviewへ)

次点:コールドウォー

:コールドウォー(Coldwar)

COLDWAR.jpgCOLDWAR.jpg名作冷戦カードゲームのリメイク作品
冷戦時代、アメリカとソ連の諜報部員を操って、鉄のカーテンの裏で暗躍するゲーム。ミッションに送り出す諜報員の読み合いと、マジックザギャザリングのデュエルのような戦いが熱い。カードのイラストもカコイイです。(画像クリックで当時のReviewへ)

Golden Raspberry Award

シンガポールの商人(Singapore)

作者:Peer Sylvester
発表年:2011年
その他受賞歴:無冠

singapore-11-3.jpg


 こちらは安心と信頼の無冠「シンガポールの商人」にラズベリー賞を。

 豊富な木駒や、他人に利用してもらうとお得なルアーブル的展開のタイル配置。アヘンを扱えば大きく稼げるけどリスクもでかい…と面白そうな要素はたくさんありました。

 しかし、「肝心のタイルを置く場所やお金のマネージメントの根幹を操るプレイヤーが最下位のプレイヤー」というルールが全てを台無しに。

 親切な誰かに貰われていったので、今は幸せに暮らしていることを願う。

詳しい紹介へのリンク


singapore.jpgsingapore.jpg

このゲームは箱絵を日本独自にしたことでも話題になりました。元の絵(大きな帆船)のほうが好きだけど、こちらも悪くはない。しかし、そんなことに力をいれている場合ではないでしょう。青田買いしなければならない業界だと思うので、日本語化して発売したこと自体はしょうがないと思いますがね… ぶっちぎりのラズベリー認定を君に!(画像クリックで当時のReviewへ)

次点:ホースフィーバー

:ホースフィーバー(Horse Fever)

PA278336.jpgゲームは悪くない。和訳が最悪。和訳者は月在住か?
2011年は、色々な意味でショップやメーカーに変遷があった年だと思います。例えば、ストレンジ和訳で一世を風靡したHJは、和訳神の光臨とともにその和訳内容を著しく改善し、後世に”後期HJ”と評されるほどの変貌を遂げました。その反面、老舗のショップから購入したゲームの和訳には大分苦しめられました。このゲームに限らず、比較的高い頻度で誤訳を含むルールが添付されていたように思います。ミスを責めるつもりはありません。しかし、和訳者に確認しますとしてから次の連絡までに和訳者が地球上に居住しているとは思えない程の時間を要し、そのあいだ間違いを周知せず(これが一番問題!)、その後の対応にも数週間を要するなど、ミスが発覚した後の対応に疑問を持ちました。誤ったルールで遊ばれ、正当な評価を受けなかった可能性があるかと思うと不憫です。「体質の改善を願って」敢えて苦言を呈しておきます。