Geier.jpg10-Feb-2011 ボードゲーム レビュー


ハゲタカのえじき

作者:Alex Randolph
2〜5人用
対象年齢:8歳以上

裏の裏の裏の裏の裏を読んで裏をかけ!
  …これであの子もドイツゲームの餌食

アレックス・ランドルフ作の「はげたかの餌食」の紹介です。
定番ゲームの一つだと思いますが、案外触った事のない方も居るようです。

ゲームの目的は毎ラウンド場に出てくる点数の付いたネズミカードを獲得すること。
ただし、たまにマイナス点のはげたかが現れるので要注意です。

ゲーム開始時、各プレイヤーには1~15までのカードを1組が与えられます。
1~10点のネズミカードとー1~ー5点のはげたかカードが獲物です。

毎ラウンド1枚表向けられる獲物に対し、手札で入札をします。
ネズミカードは大きな数字を入札したプレイヤーが、はげたかカードは小さな数字を入札したプレイヤーが獲得します。
一度使用した手札は戻ってきません。

もしも最高や最低の数字が被ったら、カードは次点のプレイヤーのものとなります。
全員が被った場合には、カードは持ち越しとなります。

これを15ラウンド繰り返し、最終得点の多いプレイヤーが勝利します。

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

自宅にてのっち、ヤスと3人プレイ。
この3人は、年も出身地も小学校も同じ。
読み合いのゲームで明らかになる環境がヒトを作るのかどうか。

holtz.jpg
このように、各プレイヤーは同じ色のカードを一組(15枚:1〜15)手札として持つ。
中央には獲物カードの山札があり、ここから1枚ずつ表向けられていく。

そして、その向こうに見えるのが、既にのっちの餌食になった我が家のビール。
発泡酒が散乱する中、迷わずラガーを選択した嗅覚に乾杯。

holtz1.jpg
さて1枚目。いきなりの「−3」。
マイナスの場合は小さい数字を出したプレイヤーが引き取る。
まずはほろ酔いののっちがはげたかの餌食に。

その後の「ー2」ものっちが余裕で獲得。なにか秘策でもあるのか。悪球打ちか。
マイナスを溜め込んでいくのっち。

holtz2.jpg
そして3枚目はいきなり上から2番目の「+9」登場。
「+10」は激戦と読み、ここで勝負の15投入。
が、マイナス王と被る。なんたる不覚。

「+9」は漁夫の利でヤスへ。
まず、人生で一番最初に幸せを掴んだ男が高得点のカードを獲得する。

するとあれだ、のっちのマイナスカード2枚は誰なんだ。

holtz3.jpg
そして次は「+1」。
30代男を取り巻く仕事、家族のしがらみがこの選択を生み、1が4枚揃ってドロー。

holtz4.jpg
全員がドローとなったカードは累積し、「+1と+3」の両方を競り合う。
9を出したのっちがこのカードを獲得。
これで序盤に獲得したマイナスカードはほぼ相殺。
人生山があれば谷もあるが、微妙に2歩進んで3歩下がっているところに哀愁を感じざるを得ない。

完全に割り切って、クールに2をだせるか、妙なスケベ心で中途半端な7をだすか、生きるセンスの違いを感じる。

holtz5.jpg
次は「−1」ここでも中途半端な選択が仇となり、はげたかの餌食となってしまうCOQ。
そうか、あの時の。いや、確かにあれは失敗だった。

holtz6.jpg
そして「+8」、ここぞとばかりに全員が14を投入。
あぁ中学時代、3人とも同じ女の子が好きだったことが大学に入ってから発覚したことがあったっけ。
そう言えば、このネズミはどことなくあの子に似ている、、ような気がする今日この頃。

holtz7.jpg
憧れだったあの子は累積し、続くカードは「+6」、、最悪。
なぜ最悪なのかというと、のっちとCOQは序盤で切り札である15を使い切ってしまったから。
子宝に恵まれたヤスが2枚とも持っていく。粒ぞろいだ、おめでとう。

holtz8.jpg
ここで真打ちの「+10」登場!
単独で最強の13を所持していたCOQが一矢報いる。
ヤスはカードを覚えており、手札マネジメントで4を投入、
マイナス王のっちは全力投球。

つまり警戒していたマイナス王に秘策は無く、
ただ川を流れる流木のようにほろ酔い状態で漂っているだけだったということ。

holtz9.jpg
その後は巧みに強いカードを残していたヤスがほぼ全てのネズミを獲得し、
流木男が残りのはげたかの餌食となりゲーム終了。

ゲーム時間は20分程度。

心理戦を描写しようと思っていたのですが、
写真に獲物カードと入札カードが両方写っていたので淡々と結果を記録する形に。

オススメ度:★★★★★★★☆☆☆
子供と一緒に!

ルールは非常にシンプルです。
それなのに、毎回絶妙の心理戦が展開されます。
シンプルなルールに潜む奥深さは、1ゲームで人生が語れてしまう程。
ランドルフ氏のゲームはどれも現在のシステムの根幹を形成するものだなと改めて思います。

ゲームに慣れている方には少し物足りなく見えてしまうかもしれません。
しかし、ゴキブリポーカー等と同じく、慣れている者同士ではより一層深い心理戦が楽しめるハズ。

もちろん、初心者の方にもオススメです。すぐにどっぷりとはまり、ドイツゲームの餌食となることでしょう。

裏の裏の裏をかいて…と考えているうちに時間はあっという間に過ぎていきます。心に汗をかいて楽しむ逸品です。

個人的には、毎回ランダムに獲物カードを抜く等のもうひとひねりの要素があるほうが好みなので平均的な評価ですが、子供と一緒にゲームをするような方には特にオススメのゲームだと思います。

箱のデザインが凄くお気に入り。