K2.jpg24-Jun-2011 ボードゲーム レビュー


K2 ソロプレイ

作者:Adam Kaluza
1〜5人用
対象年齢:8歳以上

一歩を踏み出せるなら、
   もう一歩も踏み出せるはずさ

ゲームマーケット2011春の人気の一角であった登山ゲーム「K2」の紹介です。

K2とは世界で2番目に高い山で、未だ冬に登頂されたことが無いと言う難関のことです。
このゲームでは、登山家2人からなる登山チームを率い、難攻不落の頂を目指します。

ゲームは18日間(ラウンド)に渡って行われ、自分の登山チームを如何に頂に近づけるかが勝敗を決します。
ただし、登山家が死んでしまっては元も子もありません。
生き残る事ができなかった登山家の功績は、大きく減点されてしまいます。

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こちらがメインボードと個人用のプレイヤーマット。

メインボードには登山ルートがマスで表されています。
それぞれのマスは6000 m 、7000 m、8000 mの線で区切られており、上へ行くほど過酷な環境となっています。
メインボードの右側の列は登頂の度合いによって与えられる功績を記録するマーカー。
自分のチームに所属する2人の登山家駒は2つずつあり、それぞれ1つずつをマーカーに置きます。
さらなる高地へ踏み込むごとに、対応するマーカーで功績を遺すわけです。
一度遺された功績は、下山しても消える事がないのが特徴です。
この功績マーカーが勝利点となるわけですが、対応する登山家が死ぬと点数は一気に最低の1点に戻されてしまいます。

個人用のプレイヤーマットは2人の登山家の順応力を示しています。
平たく言えば、HP(ヒットポイント)のようなものですね。
これが無くなると、登山家は死んでしまうのです。

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登山のマスを拡大したのがこちら。
赤と青の数字は登山家の順応力に与える影響を示しています。
つまり、山の裾であれば体力が回復し、上の方では体力を奪われるということです。
黄色の数字は、そのマスへ移動するのに必要な移動力を示しています。
黄色の数字が書いていない場合の必要な移動力は1となります。

また、各登山家は好きなマスにテントを1度だけ張ることができます。
テントのコストは、そのマスに入るのに必要なコストと同等です。
登山家はテントのマスに留まる事により、順応力を1回復することができます。

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こちらは手札となるカード、1人分は15枚です。
基本的にランダムで6枚を手札として持ちます。

上の段の緑の数字は移動カード、数字が2つ書いてあるカードは上昇と下降で移動力が変わります。下の段の青の数字は順応カードです。

手番でプレイヤーは、手札の中から3枚のカードを裏向きでプレイします。
全員の準備が出来たら一斉に手札をオープン。

移動カードは自分の登山家の何れかに適用し、移動力の分だけ移動させることができます。
順応カードも自分の登山家の何れかに適用し、数字の分だけ適応力を上げることができます。

こう書くと、ただ大きな数字を出せば良いだけのように思われますが、そうではありません。
プレイしたカードのうち、移動力の合計値が一番大きいプレイヤーは、リスクトークンを取らなければならないのです。

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リスクトークンは0〜2があり、ストックから常に3枚が表向けられています。
3枚のカードの移動力合計値が最大のプレイヤーはこの3枚のうちから1枚をとる必要があります。
リスクトークンは、カードの効果を適用する際に、カードの効果数字の分だけ減弱したりと何かと厄介なお荷物です。

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最後に天気のお話。
天気カードには、3日間の天気が予報されています。
6枚の天気カードのうち、常に2枚が表向けられ、6日間の天候がしめされます。
晴の日には何も起りませんが、曇りや吹雪では、順応力が容赦なく削られます。
天気予報は高度のメーターにもなっており、悪天候の効力がどの高さまで及ぶかもわかるようになっています。

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ちなみに、各高度では、1マスに最大何名の登山家が留まれるかが厳しく決まっています。
手札のバッティング要素だけではなく、単純に足止めすることでもプレイヤーインタラクションができるのですね。

天気カードは夏バージョンと冬バージョンの2種12枚が用意されており、好きに混ぜて使用できます。
当然、最凶は冬バージョン6枚です。
また、ゲームボードも表裏に初級と上級のバージョンが印刷されています。

冬の上級K2はまさに難攻不落の神峰です。
さぁ他の探検家を抑え、真冬のK2の頂を初制覇することができるでしょうか!





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このゲームには、ソロプレイのルールが付属しています。
そこで、ルール把握のテストプレイも兼ねてソロプレイを行ってみました。
まずはその様子を紹介します。

ソロプレイの勝敗は、設定した難易度と点数で決定します。
また、ソロプレイの場合は登山家が1人でも死亡すると即ゲームオーバーとなります。

ボードは初級、天気は夏です。
つまり、一番簡単な山。

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さぁ、試しにK2を登りに来た登山チーム監督スーパードクターCOQ。
まずは天気公開、6日間の天気が判明する。
多少荒れ模様が続くが、それらは全て7000 mよりも上の話。
山の裾では穏やかなハイキングを楽しめそうだ。

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初期手札はこんな感じ。
この中から3枚をプレイする。
多人数プレイでは、大きな移動力をプレイしてしまった場合にリスクトークンを取らなければならないが、
ソロプレイでは毎回とらなければならないリスキーハイキング。

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というわけで、順応カードの1をプレイし、1のリスクトークンをとって相殺する。
リスク1なんて、遠くを眺めていればへっちゃら。
サラリーマンのストレス発散法のようなリスク回避。

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さらに、残りの2枚は移動カードを使用。
スタート地点からそれぞれの登山家を出発させる。
ここで1日目終了。
双方とも青い数字のマスに居るので順応力を1ずつ回復させる。
1以下になると死ぬ順応力の初期値が1というのが気になるが、まぁしょうがない。
初級の山なので軽装で来たということにしておこう(上級でも1からはじまります!)。

今日の天気は晴なので天候で困ることは起きない。

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そして二日目、次第に天候が変わって来た。
リスクトークンを1枚引き直し、場のトークンを3つに復帰させる。

K2への登山はこんな感じで進んで行く。

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登山4日目、山の裾も終わりかけて来た。
ここまでソロリソロリと山の環境に体を慣らしながらルートを探って来た。
しかし、ここらで勝負を懸ける事にする。
作戦はこうだ「登山家を二手に分け、片方は山裾でリスクトークンを処理し、もう片方は頂上へアタックする。」

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そうと決まれば即実行。
順応力3のカードでリスク2のトークンを相殺し、片方の登山家”スネーク”の足を頂上へと向ける。

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スネークが6000 mへ侵入したので、マーカーを1つ上昇させる。
現時点で我が登山チームの合計得点は3ということになる。

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登山5日目。
上空の天候が思わしくないので、7000 m手前で待機するスネーク。
もう一方の登山家は、予定通り下の方で英気を養っている。

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そして上空の天気が晴れた。
チャンス!

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一気に7000 mの世界へとダイブし、テントを建設。
これで頂上への足がかりができた。
このマスは只居るだけで適応量が1減るが、テントで1増えるので相殺できる計算。
ここから先は、1マスの移動力がさらに増える難関。

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しかし体調は万全!
この先の天気にはあまり期待できそうも無い。
じわじわと体力を削られるくらいなら果敢に頂上へのアタックを試みたい。
よしアタック開始!!

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ついに、頂を目指してアタックを開始。
もう後戻りは許されない。

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取らずにおいた「0」のリスクトークンの力も借り、手札の限りを尽くして登って行く。

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そして、ついに登頂成功!!
マーカーも最上段の10点の位置まで引き上げられ、功績を高らかに表す。

さて、あとは下山だ、なんとか間に合えば良いが…

だが!

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ここにきて表向けられたリスクトークン全てが最大の2!!
なんという高リスク。
リスクを避けようにも全てが2ではどうしようもない。

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なんとか命の限り2マス下山するも、残りの手札は1が3枚。
手札は使用する度に6枚に補充して行くのだが、15枚全てを使用し終わらないと山札が復活しない。
従って、手札が3枚になってしまうタイミングが周期的に訪れる。

それが、絶体絶命の今訪れた。
死と一緒に。

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スネーク死亡

「スネーク!返事をしろ!スネーク!スネェーーーーーク!!」

GAME OVER

プレイ時間 30分



オススメ度:★★★★★★★☆☆☆

登山家の名前は最後の絶望感を某ゲームのゲームオーバーシーンにダブらせたかっただけです(笑)。

まずこのゲーム、コンポーネントが綺麗です。
駒も良く出来ていますし、発色もいい。
箱は薄くて場所をとりませんし、カードの絵が臨場感を醸し出します。

次にゲーム性、ゲームボードに書かれたマスを見て、最初は単純なゲームかと思いました。しかしK2登山は甘くなく、油断すればあっという間に死にますし、登頂するには最悪な天候を想像しつつ、チャンスを見逃さずにアタックする度胸が必要。慣れてくれば残りのカードの内容も考えられる中々戦略的なゲームです。

一歩一歩着実に、ルートと順応力を鑑みて登って行く様が登山をうまく表現していると思います。頂上へのアタックは中々にエキサイティングで、死が決定した時には絶望しました。生き残る事が必須というのが面白いところです。

さて、ソロプレイでは毎回リスクトークンを取るという難しさがありますが、多人数プレイでは、リスクトークンの押し付け合いやルートの占拠等による更なる楽しさが期待できそうです。リスクトークンを巡る駆け引きがアツそう。

各登山チームが頂上へのアタックの凌ぎを削る姿は想像しただけで白熱しますね。これはプレイが楽しみです。

多人数プレイをしたら、また紹介を追加したいと思います。

追記:各自に配られるカードは15枚と少ないので、私はハードスリーブを被せました。カードに重厚感がでるのと、シャッフルが確実になるのが利点です。オススメ。









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カードセットとは裏面で判別します。
5色のマークがついています。
説明書には書いてないので注意。

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ハードスリーブはスリーブを利用した
シャッフルが行えるので便利。


使用しているスリーブはこれです。

 
K2
K2
価格:5,800円(税込)
 

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