S_Graphiti.jpg06-Apr-2014 ボードゲーム レビュー


スタンプグラフィティ

作者Jun-ichi Shinde
3−6人用
対象年齢:8歳以上

スタンプでお題を表現するお絵描きゲーム

お絵描きゲームに必要なのは制限だった

P4069761.jpg中身。大きなホワイトボードと宝石、そしてキッチリエンボスの入った高級カード。2014年の大阪ゲームマーケットで”うずまきスイッチ”より発表されたお絵描きゲーム「スタンプグラフィティ」です。実はうずまきスイッチの中の人は僕もよくお世話になっている「部屋とボードゲームと私と酒と泪と男と女」のJun1sさんという方。知っている人は知っていると思いますが、福井で暗躍するゲーマーかつ小さなお子さんを持つ父で実はウェブクリエイターで社長だけど10回に1回は緊迫した自身の小遣い事情について呟くという羨ましい人です。

まず最初に、箱と内容物のクオリティにびっくりします。一緒に遊んだ面々もびっくりしてました。デザイナーの一面も持つ本職のセンスってやつですかね。カードは泣く子も黙るエンボス仕様、得点トークンとなる宝石も立派で、ダイスの色もコンセプトカラーを崩さずこだわりの制作を感じさせます。なお、独自に組織したお題調査委員会調べでは箱絵に描かれたお題は「ひしゃげたドラえもん」とのことです。

TBGLでは普段あまり同人ゲームは取り上げませんが、このゲームは予約から代理受け取りを経由して色々な方の善意を以て遊ぶ事ができました。ってことで特別に。


手札のスタンプを眺めて…

SG-02.jpg手札は5枚、ちゃんとそれぞれのスタンプに名前が付いてる。ゲームの説明。まず、出題者(1名)/回答者(1名)/絵描き(その他の人)を決定します。回答者以外のメンバーにスタンプカードを5枚ずつ配り、出題のジャンルをサイコロで決めます。その後、出題者のお題(当然、回答者だけ知らない)に合せて各絵描きの人が手札からカードを1枚提示し、そこに書かれているスタンプをホワイトボードに記していきます。書ける回数は1回以上カードに記された数字以下。スタンプを拡大したり回転/反転させることは可能ですが、縦横比を換えて書く事はできません。絵描きの人が全員記し終わったら、回答者が1回目の回答をします。ここでお題を当てる事が出来れば出題者以外が得点。当てられなかった場合は出題者が手札からカードを1枚提示して最後のヒントを書き込みます。それをみて回答者は2回目の回答を行い、正解することができれば回答者と出題者に得点が入ります。つまり、出題者は自分の手札を良く眺め、最後の書き込みで勝負を決められるお題をださなくてはならないというわけです。これを全員が1回ずつ出題者を務めるまで行ったらゲーム終了。最も宝石を持っている人が勝利します。

有象無象の絵描き達には描ききれず、自分が最後に命を吹き込めるお題を出すのはかなり難しい。完璧な計画も、全く想像もつかないような仕上がりで台無しになったりして楽しい。


TBGL会にて6人プレイ

今回はカジ、JJ、ヒロシ、ブン、ナカと6人プレイ。

SG-01.jpg最初のお題は「ジャイアン」、鼻をイメージしてCOQが”たまご”のスタンプを押してJJの番。
…が、
JJ「これってジャイ…」
全員「アッーーー!」
終了(笑)

今日も一人の新婚男性がお絵描きゲームの闇に飲み込まれた。願わくば、彼が実際の人生で同じ失敗をしないことを切に…でも、ジャイ発言後の全員の反応の早さが凄くて、これはこれで楽しい。



SG-05.jpg気を取り直して再スタート、お題は「ビッグマック」、最初の絵描きはCOQ。

手札にあんまり良いものがなく、渋々”め”のスタンプを提示してビッグマックに挟まれているよくわからない具を表現する。ホントのビッグマックだって何が挟まってるのかわからないのだからコレはコレで真実を描いている筈だ。



SG-07.jpg書いた瞬間。
ブン(回答者)「ブラジャー!」

早い!
しかも、まだ1人しか書いていない。
たしなめて次の絵描きにホワイトボードを渡すが、

絵描き達「なんてことしてくれたんすか…」

今日も1人の男性がお絵描きゲームで陥りがちなブラジャー問題の闇に飲み込まれた。願わくば…(ry



SG-06.jpgそして書き込まれた上下のバンズ(パンの部分)。
お題を知っている身としてはもはやビッグマックにしか見えないが、回答者には何の事かさっぱりわかっていない。このギャップがとても可笑しい。




SG-08.jpg浮いていた隙間に横長のスタンプが2つ押され、盤石の体制。これはもう、店頭の写真に使っても良いくらいに如実。




SG-09.jpgそしてカジが前半最後の絵描きとして記入を悩む。

カジ「これマジ難しいですねー」
早稲田卒の某O氏と同期疑惑のカジにコピペのヤジが飛びつつ、折角COQが描いたところにわざわざ上書き。

回答者「うーー ハンバーガー?」

おしいッ




SG-16.jpgその他、どれもお題に辿り着くのはとてもむずかしい… 「滝」




SG-20.jpg「○×ゲーム」




SG-13.jpg卓球」



結果

COQ:3 ヒロシ:3 ナカ:3 カジ:2 JJ:2 ブン:2


プレイ時間:45分(6人)

2014/4/5

お絵描きゲームをはじめとするパーティゲーム系はどうしても自由度が高く、個人のセンス次第でなんでもありという展開になり易いです。この場合、ゲームとしては締まりがなくなってしまい、ダレがちでした。

でも、スタンプグラフィティではホワイトボードへの記入を手札にあるスタンプカードのシンボルに限定することで、お絵描きゲームにゲームとしての面白さをプラスすることに成功していますね。所謂、ゲームを面白くするためのルールってやつです。制限があることで遊び全体が締まるんですね。また、これは同時に絵心の乏しいプレイヤーに対して参加の敷居を下げてくれる効果ももっているようでした(シンボルを書くだけですからね)。スタンプを押すというテーマ性もピッタリだと思います。お題が判明しない程度にヤジを飛ばしながら遊べば、大人同士でもあっという間に時間が過ぎて、笑い過ぎてアゴが痛くなりました。

きっとこれだけの完成度なら2版が制作され関東でも手に入るようになるんじゃないかと思います。

良いところばかりだと他意を疑われるので、ちょっとだけ気になった点も。

・回答者が1回目と2回目の回答で正解した場合の点数に差があってもいいかも?
・出題者が勝つのは超大変なので通常の得点プラス「画竜点睛ボーナス」とかあってもいいかも?
 (点数が同点の場合が多くなるので、同点の場合は画竜点睛出来た人が勝つとか)

点数に差が付きにくいっていうのは、今回最大の6人で遊んだせいかもしれませんけどね。

子供から大人まで幅広く楽しめることを考慮してボードゲーム通の作者が細部までこだわって制作した作品だと思います。磁石で絵を書く「せんせい」というおもちゃとコラボしてスタンプグラフィティDXの発売が待たれます。これが発売された時、俺は昔から注目してたぜ!って言うためにベタ褒め。