battleline.jpg21-Oct-2010 ボードゲーム レビュー


バトルライン

作者:Reiner Knizia
2人用
対象年齢:不明
TBGL:二人専用ゲームランク3位

私は勝利を盗まない。
アレクサンドロスの名に於いて、
ウェッジの陣形をとれ!!

 クニツィア作の二人用カードゲームです。
 日本語版ですが、外箱のうち訳されているのはなぜか上蓋の部分だけという謎の品物です。公開されている写真は正面からの写真ばかりなので、裏面を確認することができません。未だにこの仕様は私の物だけなのじゃないかと思ったりして、不安で夜も眠れません。

冗談はさておき。

 このゲームは二人が向かい合って行う対戦型カードゲームです。二人の間には「バトルライン」と呼ばれる一列に並んだ駒(戦場)があり、カードをプレイすることによってこの駒を獲得することをゲームの目的とします。3つ連続した駒を獲得したプレイヤー(いなければ駒を多く獲得したプレイヤー)が勝利します。

 プレイしたカードの強さを決めるにはポーカーのようなルールが適用されます。すなわち、6色の1~10までの部隊カードを各駒に3枚ずつプレイして役(陣形)を作るのです。

役の強さは、
ストフラ>3カード>フラッシュ>ストレート>ブタ
です。同じ役ならば、数字の大きい方が勝利します。
また、部隊カードは一枚ずつプレイしていきます。

 これらの部隊カードの他に、特殊能力を発揮出来る戦術カードというものがあり、プレイヤーはカードを補充する際にどちらを引くか選べます。戦術カードは、役を無効にしたり(霧)、ワイルドカードになったり(英雄2人)、既にプレイしたカードを移動させたり(配置転換)と強力な特殊効果を発揮します。ただし、このカードは一つの戦場につき、相手のカード+1枚までしかプレイ出来ません。戦術カードは全部で10枚(10種類)あります。

 説明を聞くとすごく地味なゲームのようですが、非常に深く、バランスのとれたゲームです。そして熱いです。

 実は、駒は部隊カードが双方3枚ずつ置かれなくても、(戦術カードの可能性は無視して)既に公開されているカードから確実に勝てることを証明できれば獲得することができるのです。このルールが、このゲームを非常に高度なものへと昇華させています。

 相手の狙っている役は何か、自分の役よりも強いことが予想され、そこが捨てられない戦場ならば相手の陣形が完成する前に戦術カードをプレイして状況を変えなければなりません。この辺りのロジックに気付くと、このゲームの虜となってしまいます。

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 出張で金沢に2泊した夜、新幹線から通算6戦目、相手のヒロシは、MTGで鍛えているというだけある。こちらは最初に連勝したきり、コツをつかまれてからは連敗街道。意地でも3勝2敗で迎えた最後の一戦は負けられない。なんと言っても、開始前、(この日はある難しい認定試験の3日前だった)この勝負にテストの結果を占ってしまったのだ。

 まずは様子見で互いに離れた場所にカードをプレイし、補充は戦術カードで行う(開始当初は部隊カードしか配られない、補充の時に戦術カードの山を選択することができる)。

 この時、自分の手札はばらっばら。なんとか、強く見えそうな数字の大きいカードを別々の駒にプレイして様子を見る展開。序盤はこのブラフが功を奏し、ヒロシはこちらのカードを避けるようにプレイ。牽制が続く。

 双方1つずつ位、駒を獲得できそうな陣形ができあがったところで、なんとなく「その戦場のみ4枚のカードを使用する」という戦術カードをプレイしてしまう。すると、突如ヒロシの動きが活発となり、次々に強力な陣形を組みだした。

(「しまった!奴はこれを待っていたのだ。強力な陣形を組んでも、戦場を4枚にされては台無しだから、こちらがそのカードを浪費するまで!」)

 そうこうしているうちに、連続して3つ並んだ駒を奪われそうな展開。
なんとかしなければ…と思っていると、3カードが作れる手札が舞い込んできた。やらせはせん!と中央付近の激戦場で3カードの陣形を組む。

しかし、ここでヒロシの目がキラリと光る。
ヒロシ「旦那ぁ、霧がでてきやしたぜ」

ぐはぁっ!やられた。折角のなけなし3カードを「霧」で無効にされてしまった。こうなるとこの戦場はブタ同士の戦いと見なされ、ただ足した数字のみが、難しい言葉で言えば代数和で勝負が決まる。続けて、ヒロシは色違いの10,9,10とブタ界最強の布陣を敷いて来る。
もはや、抵抗する術は無かった。

あっけなく3つ並んで駒を獲得され、ゲーム終了。
まさか、あの一手でここまで戦況が変わるとは。

オススメ度:★★★★★★★★★☆
初心者もOK!

ゲームに興味持った初期に購入したゲームですが、手にした時は「チープなカード、コピー機でコピーしたような説明書、スカスカの箱」に驚きました。また、初めてプレイした時はロジックに気付くことができず、放置していました。(当時の評価は★☆☆☆☆(笑))しかし、最近あるキッカケで再度プレイしたところ、あまりの面白さに扱いが一気に変わりました。ひょっとすると、2人用ゲームでは3本指かもしれません。








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箱裏:こちらはなぜか全て英語













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バトルライン:駒の前にカードをプレイ