borabora.jpg08-Apr-2013 ボードゲーム レビュー


ボラボラ

作者:Stefan Feld
2−4人用
対象年齢:12歳以上

要素満載。ここがユーロの最前線!

近年のフェルトゲームの集大成のような

borabora3.jpg島では後だし勝ちの陣取りも繰り広げられる今や、クニチー並みに多作となったフェルトがアレアからリリースした新作「ボラボラ」。南の島で神様とうまくやりながら自分の部族を発展させ、高得点を目指すゲーム。フェルトは毎回、捻りの効いたゲームシステムの柱を用意し、そこに自分の色を塗りたくってデザインを完成させてきます。今回の柱は、ダイス目でのアクション選択。そして今回も要素は満載。多彩な得点方法を用意しながらその全てを満たす事は決して叶わないという、フェルト特有の苦しさは最早ユーロゲームの最前線の1つと言っても過言ではなさそうです。それが良いものかどうかは別として。


borabora5.jpgこちらは神カード。色々なアクションを強くできます。相変わらず才能を感じさせるシステムの柱と、トラヤヌスで頂点を見たかと思われた要素の多さに加え、ストラスブールなどで見せた個人の目的タイルで各プレイヤーの指針を操作するというプレイバランス調節も盛り込み、恐らく多くの人に好意的に受け取られる南の島のテーマを乗っけて2013年もフェルトは盤石のようです。


ダイス出目の大きさよりゾロ目が辛い

borabora2.jpg次に置かれるダイスに制限をかけたいが、大きい出目のアクションも行いたい、そんなジレンマ主軸となるシステムは、各自が同時に振る3つのサイコロの出目を利用したアクション選択です。手番が来たら、サイコロを1つずつ目的のアクションのタイルに置いてアクションを行っていきます。この時、既にそのタイルに置かれている最小の出目より小さい出目のダイスしか置けないという制約があります。そして、置くダイスの出目が大きい程強力なアクションを行う事が出来ます。

小さい出目のダイスを置くことによって他人のアクション選択をしぼることができるので、出目が偏ってもつまらない手番を過ごす事はなさそうです。また、神カードで特殊能力を使用することによってダイス配置のルールを無視することもできます。でも、他人をしぼることばかり考えていると、次の手番で虎の子のデカイ目の置き場所が無くなって天を仰ぐことになります。そんな時はひっそりとどんな目でも置ける場所で釣りを楽しむことになります…

辛いのは、ゾロ目。例え6でもゾロ目が出るとマネージメントが大分苦しくなりますね。そんな時にも神カードが役に立つわけですが。


個人ボードの衝撃、でもその半分は

borabora1.jpg奥がメインボード、手前が個人ボード比較的スッキリと明るい島のメインボードと発売前のプレビューで皆を震撼させたボリュームの個人ボード。実際には、個人ボードの左半分は最終得点計算や、お買い物アクションのサマリーなので、そこまで身構える程の物ではありません。基本的には、アクションを使って個人ボードにある家をメインボードの島に建てていき、その分だけ空いた個人ボードのスペースに配置できるようになった住民のタイルを使用して得点を獲得したり、アクションを強化したりしていくようなゲームです。

選べるアクションは、開拓・司祭の派遣・住民タイル(男)獲得・住民タイル(女)獲得・買い物などなど盛りだくさん。これにさらに、刺青要素や貝殻収集要素、そこから派生する装飾品獲得や島に建てる建物の順番などの要素が加わり、どれもが得点に関わってくる仕様となっています。流石フェルト作、得点方法のデパートです。

ルールの説明時、個人ボードの種明かしをすると結構みんなホッとした顔をします。


多様な要素をまとめる鍵は目標タイル

borabora1.jpg緑色のタイルが目標タイルゲーム中に忘れてしまう程多様な要素を取りまとめるのには、「ストラスブール」でも利用していた目標タイルのシステムを用いています。毎ラウンドの最後に、3つ持っている目標タイルのうち1つ達成するという機会が与えられるので、日々のアクションはこれを指針として選択していくのがセオリーです。一見、各プレイヤーが思惑のバッティングと隣り合わせでゲームをプレイしているようにみせて、実は目標タイルの指針のばらつきによって作者の意図通りうまくコントロールされてバランスが取られているように感じます。掌の上に乗っているとも言えますが。目標タイルを無視して楽しめるかどうかは検証していません。

ストラスブールと大きく違うのは、目標タイルの補充が達成の直後に行われることです。これによって、配られ運だけだったストラスブールでの欠点を大きく克服しているようです。
詳しくは、こちらにルールを公開してあります。


オススメ度:★★★★★★★☆☆☆

またしても要素満載ですが、遊び始めるとやることはシンプルです。アクション選択の際にアクションタイルの中からダイスを置くタイルを選ぶせいもあり、多彩なアクションも結構すぐに覚えられます。

”こういうのが好きな人”のためのゲームだと思うので、野暮だと思いますが、個人的にはもう少しスッキリしているほうが好みです。ただ、トラヤヌスではただ単に多かった要素が今作ではうまく纏まっているように感じます。男性タイルや女性タイルで獲得できる特殊能力がその他の要素の強化に繋がっていることや、目標タイルで指針が示されているせいでしょうか。

南の島というテーマは最高で、万人に受け入れられ易いと思います。明るい気持ちで遊べるのが良いですね。

「アクションをダイス目で選択する」の部分は単純に悩ましくて面白いですよ。3人でも4人でもバランスはとられていました。