city_tycoon.jpg22-Dec-2011 ボードゲーム レビュー


シティタイクーン

作者:Hubert Bartos and Łukasz S. Kowal
2〜5人用
対象年齢:14歳以上

ミリオン$のミリオンは省こう。
  でかい数字は頭痛の原因になるからな。

エッセン2011で発表されたポーランドデザイナーによるドラフトタイル配置ゲーム「シティタイクーン」です。
「世界の七不思議」でポピュラーになったドラフトシステムをタイルの分配に応用し、
そのタイルを配置して全員で街を作り上げるゲーム。
自分の土地に資源を運び、街を活性化して勝利点を獲得します。

ゲームは4ラウンドで行われ、各ラウンドは大きく3つのフェイズに分かれます。

1.タイルドラフト
2.タイル配置
3.資源輸送

citytycoon.jpg(クリックすると拡大します)
タイルは各ラウンドの数字が裏面に記されています。
これを規定数配り、ドラフトして手札を決定します。

citytycoon3.jpg(クリックすると拡大します)
その後、順番に1枚ずつコストを支払いながら初期タイルから広がるように配置していきます。
自分の土地には、トークンを置いて目印をつけます。
タイルには、配置の為のコスト/属性/資源を運んだ時の効果/連鎖の効果が記されています。

建物の絵柄は近未来的な印象です。

citytycoon2.jpg(クリックすると拡大します)
配置が終わったら、今度は資源の輸送。
資源には、パワープラント/ウォータープラントから出来る電気と水、
そして、自分のタイルに資源を輸送することにより生産される商品があります。

値は張りますが、ドラフトで獲得したタイルを放棄することによって、
プラントのタイルをプレイヤー自身が配置することもできます。

資源を運ぶには、資源自体を買うお金と、輸送する為のお金がかかります。
自分の土地はタダで通れますが、他人の土地や公共の土地は通過するのにお金がかかります。

また資源輸送の効果は、同種のタイルが隣接していることによりボーナスになることがあるので、
タイルの相互作用にも注意する必要があります。

資源の輸送は早い者勝ちなので、競争の激しいところから片付けていく必要があります。

これを4ラウンド繰り返し、最も勝利点を獲得したプレイヤーが勝利します。

詳しくは、こちら(部屋とボードゲームと私と酒と泪と男と女 )に素晴らしいルールが公開されています。
管理人もこのルールを参考にプレイさせて頂きました。
有り難うございます!!

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TBGL宮原ゲーム会にて、MOGさん、ちきさん、流さんと4人プレイ

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ラウンド1。
こんな感じで配られるタイルの束から1つを選択し、その他は裏向きに隣りへ流す。

アイコン等が書かれているので効果に迷うことは無いが、イラストからはあまり想像できない。

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ドラフトを終え、手札を決定した後は、順番に1つずつ配置。
街は4方向に延びていくので、4人プレイだとバッティングすることは少なそう。
COQは左に延びた茶色のトークンを担当。

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ラウンド1は初期資金のみでまかなわなければならないので、みんな条件は一緒。
最初は公共のサプライ施設の周りに群がっていた。
しかし、これが枯渇することが明白となってからは、こぞっって自分のサプライを建設する。

サプライは両面になっており、建設時に追加投資することによって毎ラウンド資源を生み出すリサイクル仕様となる。
序盤、カツカツの資金の中でも、全員がリサイクル仕様を選択。
やっぱり、複数回というのはお得ですよ。

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みるみる大きくなる街。
この辺りでラウンド1のタイル配置が終了。

今度は手番順に資源の輸送をしていく。
1つのタイルに輸送を出来るのは1度だけ。
プラントの資源が無くなったら終了となる。

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ラウンド1のタイルは殆ど勝利点を生み出さないので、得点はショボショボ。
わずかにCOQが先んじているが、あまり意味は無い。

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そして次のラウンド。
前のラウンドでなまじ勝利点を稼いだ分、資金が無い!
あまり意味は無いどころか、初期に勝利点に資源を使うのは逆効果かもしれない。

タイルを放棄することによって、資金をわずかに得ることもできる。
ここも七不思議に似たルール。

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次第に街もビッグになってきて、誰が有利なのかと見回してみると、
下のほうに延びた流さんがプラント独占状態になりかけてる。

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プラントの数は限られており、今更追いつけなさそうであったので、
中盤から終盤にかけ、同種のタイルを隣接させて、なるべく連鎖を発生させようと頑張る。

中央の灰色のタイルは四方に置かれた緑のタイルに勝利点とお金を加算する。
基本的に隣接したタイルに影響を与えるだけなので、それ程派手な連鎖ではない。

ところで結局、終盤まで左側に延びて来たのはCOQのタイルのみだった。
COQは連鎖に関係無いタイルを他者のタイルの間に挟んでみたりしたが、
ここまで自分のタイルが密集していると、1枚や2枚ではあまり邪魔にならず、
適度に恨みを買っただけで終わった。

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そうは言っても、流石連鎖。
豊富な資金を獲得し、最後のラウンドへ備える。

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勝利点はこんな感じ。
トップを走っていたCOQだったが、皆が追いついて来てCOQのトークンの真下にも1人いる。
プラント野郎の流さんは不気味に力を溜め込んでいる。
得点は離れていても安心は出来ない。

手番順をうまくコントロールして公共の資源をさらう作戦のMOGさんも爆発的に得点を伸ばしてきている。

勝負は最終ラウンド。

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流石最終ラウンド。
勝利点(親指立てた手)を獲得するタイルが多い。
しかし、どうやら沢山の勝利点を稼ぐことができるタイルは、その分資源を必要とするようだ。

こうなると、プラントを抑えている流さんのほうが圧倒的有利。
万事休すを感じながら、「金ならあるんだ」という死亡フラグが立ちそうなセリフのみにすがるCOQ。

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結果、プラントを抑えた流さんが順等に得点を伸ばして勝利。
COQはMOGさんにも抜かれ、3位に沈みました。

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最終的にはこんなビッグシティができあがりましたとさ。

流:36 MOG:32 COQ:29 ちき:26

プレイ時間:100分

オススメ度:★★★★★★★☆☆☆

ドラフトシステムをタイルに適用するという発想が凄い。これにより、タイル運は大分緩和されており、思考の介入する余地が大きくなっている印象です。

ゲームに登場するタイル達は、どれも基本システムからは逸脱しない能力のものばかり。レアタイル的なものは用意されていません。最初に配る時は完全にランダムなので(レアタイル的なものが均等に渡るシステムが無いので)入れられなかったのかもしれません。これをシンプルかつ潔しと見るか、物足りないと感じるかが評価の分かれ目かもしれません。

「資源を運ぶ」という部分は世界の鉄道カードゲームとプレイ感が非常に似ていると感じました。世界の〜と違い、あまり他人の土地を通るということが発生しないので、その点が残念です。5人プレイだと印象が変わるのかもしれませんが、4人で4方向に延びる余地があれば、そりゃあ干渉しません(笑。ノートルダムのように、プレイ人数によるスタートタイルがあると良かったかもしれませんね。

資源の通り道でお金を貰うということがあまり発生しないので、干渉の大部分はプラントの取り合い、資源の奪い合いとなるようです。序盤はお金を稼いで自前のプラントを量産するのが必須だったのかもしれません。

BGGで言われているような、ダウンタイムが長い、時間がかかり過ぎる、という印象は自分は持ちませんでした。タイルを配置するのにはかなりワクワクするので、自分の番が待ち遠しくてプレイ時間はあっという間でした。ただ、プレイ順が時計回りではないので、プレイ済みなことを示すマーカーは欲しいかな。

コンポーネントはとても綺麗で好感が持てますが、個人的にはもっと効果を連想し易いイラストのほうが好みです。もう少しプレイして、連鎖のコツが掴めれば格段に熱くなる可能性を秘めたゲームだと思います。現状はちょっと地味なゲームという印象。一緒にプレイした方々の中にはかなり気に入った方も居るようでした。街づくりしたい人は是非。

追記:中箱がビリビリに破れているところまで七不思議に似ているのがニクい。







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