concept.jpg21-Jun-2014 ボードゲーム レビュー


コンセプト

作者Gaëtan Beaujannot & Alain Rivollet
4 −12人用
対象年齢10歳以上

人類とは、かくも表現したい生き物である

求められているのは、発想力とプレゼン能力!

concept-4.jpg慣れないうちは、絵柄のサマリーも参照できる。2014年のSDJノミネート作の「コンセプト」です。お題を他のプレイヤーに当ててもらう系の、ゲームというよりコミュニケーションツール。このお題を”コンセプト”で表現するというのが特徴となっています。元々は海外のゲームのため、お題のカードにはよくわからないアニメや俳優などが混じっています。そこで、ただ日本語化されているのではなく、内容も日本向けにローカライズされた日本語版の発売を待っていたところ、先日のゲームマーケットで先行販売されているのをみつけて購入しておきました。日本語版のカードは日本の俳優などが登場するようになっており、これなら老若男女の日本人が楽しめそうです。ゲームでは、出題者(2名)と回答者(その他全員)にわかれます。出題者は3レベル(難易度)3つずつ計9つのお題が書かれたお題カードから秘密裏にお題を選択して、これをメインボード上のアイコンに駒を置く事で表現していきます。

concept-5.jpg中央の緑色がメインコンセプト。お題を表現する駒にはメインコンセプトを表すクエスチョンマーク、サブコンセプトを表すびっくりマーク、さらにそれぞれの色の四角いキューブが用意されています。これらをメインボードのアイコンの隣に配置し、組み合わせでコンセプトを表現し、最終的にお題を当ててもらいます。メインボードのアイコンには対になるもの(仕事/遊び、大きい/小さい)や色などが揃っており、発想力次第でいかようなお題をも表現できるようになっています。基本的にはメインコンセプトで大枠を示し、サブコンセプトで例えば登場人物などを表現していきますが、これらの駒の使い方は自由です。時には思いもつかないような発想力をみせるプレイヤーが現れることでしょう。うまくお題を当ててもらえれば出題者に1点ずつ、当てたプレイヤーは2点を獲得します。12問終了時点での得点を競います。

ボックスアートは超シンプルなクエスチョンマークで、日本語版でもその雰囲気を壊すことはありませんでした。最近、日本語版のゲームが数多く発表されていますが、この仕事を見習って欲しいものです。


メインコンセプトとサブコンセプトのプレゼンで”お仕事出来ない系男子(女子)”をあぶり出し

concept-6.jpgメインコンセプトは、テレビに置いている。このゲームのインストをする時は、実際にコンセプトを示してみせるのが一番。メインコンセプトでは大枠を、サブコンセプトでは中身を表現すると良いことはすぐ伝わりますが、沢山ある駒をどう使うのかは実際に見せてあげるのが一番です。

沢山ある駒は、色々なアイコンのところにばらけさせても良いですし、一箇所に複数の駒を置く事もできます。後者の一箇所に複数を置いても良いというのがウマいプレゼンの糸口だったりします。なので、最初は誰もが知っているような漫画や映画で、数字が関わってくるものを示してみせると良いと思います。例えば「ドラゴンボール」。メインコンセプトでテレビアニメや漫画を示し、サブコンセプトで「球」と「オレンジ色」を示します。ここで、「オレンジ」や「球」に駒を7つ置くことによって、「7つのオレンジ色の球」のアニメということが表現でき、恐らくそこからドラゴンボールを連想するのは難くないでしょう。

お題は各レベルに3つ用意されており、自由に選択できます。その中から、当然自分も知っていて、メンバーも知っているお題を選びます。あとは発想力の勝負です。ここでウンウン唸ってコンセプトを示せないでいると、あっという間にお仕事出来ない系のレッテルを獲得できます。恐るべし。



4人プレイ(ルール改変)と6人プレイ

まずはジャムタン会に持ち込んで、ちょっとガチ目にルールを改変して遊んでみました。

正しいルールは2人組の出題者に対して回答者がとにかく答え放題。
でもそれだと収集がつかないということで、出題者を1人に、答えられるのは間違えた回数が一番少ない人のみ(つまり、おてつきすると他のヒトが間違えるまで待ってなくてはいけない)、というルールで遊んでみました。

お題のレベルは中級。

concept-1.jpg最初のお題!
メインコンセプトは「音楽とテレビ」。サブコンセプトに「女性とでかい」。ピンときました。

COQ「ハイっハイっ、和田アキ子!!」
ふうか「ピンポン!」

ここで二人はガッチリと握手。
当てるのも、出題するのも楽しい。
そして、少ないヒントで当たると何かを共有できた満足感で一気に距離が近くなる。
コレはゲーム合コンにオススメ。
下手すりゃ恋に落ちますよ。





concept-3.jpg続いてkarokuさんから2問目。
メインは「食べ物と白、灰色、ピンク…?」
サブは「お金」

んーー、まるでわからない。なんとなく、外食系の何かであることはわかるけど…

侍「わかった!回転寿し!」

エエエーーーっ!
流石、この2人付き合いが長いだけの事はある。

だが、普段一体どんな寿司喰ってんだよ!白はシャリとしても灰色とピンク!
こういうハプニング的なのも面白い。

しかしここで侍さんの出題の番。

侍「これ、3つとも表現できないのでカード変えてもいいですか?」

見ると、七福神とか。
一同「いけるんじゃないのかなー。」
でも本人が無理だというので次のカード。

侍「う〜ん、ウ〜ン、uuuunn、パスで!」

慣れの問題も有ると思うけど、出題者が2名の理由がわかった。
1名だとこういう風に止まってしまうからであった。

所々でお仕事出来ない系男子をあぶり出しながらゲーム終了。
結果は出題者がパスを選択して得点のバランスが崩壊したため、ノーコンテストでした!w



続いて、6人ゲーム会にお呼ばれしたときに持参して若者達(そんなに離れていないけど)と前回の教訓を活かして通常ルールで遊んでみた。

映画好きやデザイナーの人が混じっていたお陰か、クリエイティブなプレゼンが次々となされ、平等院鳳凰堂なんてお題も瞬時に答えられてしまった。

とにかく、他人のコンテンツを覗いているようで、初めて会った人達ともすぐに打ち解けられました。

人間は、基本的に表現をしたがってて、コミュニケーションを取りたがっている。
そして、それらはとても楽しい。
人類は、かくも表現したい生き物なのだと実感しました。


プレイ時間:45分(4人)

2014/6/10

★★★★★★★★★☆

全く以て、戦略やら、切れ味の鋭いルールやらがあるわけでなく、ゲームですらないかもしれません。9点という評価は完全に個人的に感じた楽しさの部分であることをご承知ください。

この手のゲームといえば、ホワイトボードなどに絵を描かせるのが主流でした。それを、アイコンに駒を置く事で推察させるというアイデアが秀逸。駒を置くだけなのに、数を置いたり組み合わせたり、発想次第で様々なことが表現できる素晴らしいツールです。ボードのデザインなどがシンプルなお陰で、大人同士でもクールに遊べます。

世の中にブロガーが溢れ、若者は見た目に個性を出そうと一生懸命。本当に人間は皆本能的に表現を、創作をしたい生き物なんだと思います。そうして時には優位性をアピールし、時には世界観を共有して友好を深める動物なのです。僕もご多分に漏れず、出題者としてコンセプトを設定することに喜びを感じ、瞬時に答えられた時には心の繋がりを感じました。これはなんか、ゲームというよりもっと原始的な部分で楽しい行為です。

絵がうまかったりすれば、今までのゲームでも十分に表現ができて満足なのでしょうけれども、このゲームはとにかく発想という部分で全てがなんとかなるので、そこがCOQにがっちりハマったのだと思います。

自分たちでお題を考えてもいいのですが、「決められたお題が先にある」「それをなんとか表現する」ことが面白さにとって重要だと思うので、もし自分たちでお題を用意するならそれなりの工夫をしたほうがいいかも。映画好きなら「タイムライン映画編」をお題にするとか。

お題のカードは絶対日本語ローカライズされているほうがオススメなので、購入するならホビージャパンの日本語版を。