dungeon_raiders.jpg11-Aug-2011 ボードゲーム レビュー


ダンジョンレイダース

作者:Phil Harding
1〜5人用
対象年齢:8歳以上

友達、時々敵。
   後に押し付け合いが起るでしょう。

Harding氏のゲームのみを取り扱う専属メーカーAdventurelandゲームスの「ダンジョンレイダース」です。
このメーカーはオーストラリアを本拠地としており、近年のワールドワイドなボードゲームブームを感じざるを得ません。

このゲームでは、プレイヤー全員でパーティを組み、地下深いダンジョンへと向かいます。
ゲームの目的は、ダンジョンに眠るお宝を誰よりも沢山獲得することです。
そう、このゲームは協力ゲームでもあり、他人を蹴落とすゲームでもあるのです。

プレイヤーは、ナイトや魔法使いなど5つの職業の中からランダムで1つのキャラクターとなります。

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各自に配られるカードはこんな感じ。
1〜10までのメーターの様なカードをキャラクターカードと財宝カードで隠し、現在のダメージと所持金を示します。
これは非常に良く考えられたシステムだと思います。

そして、キャラクターにより、初期に装備している道具があります。
ナイトの場合は剣を1つ持ってスタート。

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探検するダンジョンは5枚のダンジョンカードによって構成されています。
5つ分のダンジョンを作成するために、25枚のカードを使用して5つの山を作ります。
面白いのは、この中で半分程度をあらかじめ表向けておくこと。
こうすることで、ダンジョンの薄暗さというか、先行きの見えなさを上手に表現していると思います。

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ダンジョンカードは幾つかの種類のカードで構成されています。
1つ目は冒険の目的である宝箱。
そして、冒険に役立つ道具や財宝が手に入る貯蔵庫。

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プレイヤーを陥れ、財宝や体力を奪う罠。
最後に凶暴なモンスター。

これらのカードが5枚並んだダンジョンを順に皆で攻略していくのがゲームの内容です。

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どのように攻略するのかと言えば、手札のパワーカード。
パワーカードには1〜5があり1回使い切り。
1つのダンジョンが終了すると、また1〜5のカードが手札に戻ってきます。

このパワーカードを手番のプレイヤーから表向きに出して行きます。
そして、今プレイヤー達が直面しているカードに対して全員のカードの総合値を適用するのです。
適用した結果によって、ダメージや財宝の没収、財宝の獲得等が特定のプレイヤーに起ります。

例えば、モンスターとの戦闘ならば、プレイ人数に応じた体力値を全員のカードの合計値が上回らなければなりません。
モンスターを討取り損ねた場合には、一番低い数字のカードを出していたプレイヤーが相応のダメージを受けます。

宝箱の場合には、最も大きな数字を出したプレイヤーが財宝を得ます。
ただし、部屋に2つの宝箱がある場合には、2番目の数字を出したプレイヤーも財宝を得ます。
最も大きな数字を出したプレイヤーが複数いた場合でも、
小さな宝箱は2番目の数字を出したプレイヤーのものになるところがミソ。

モンスターが現れた場合、先頭プレイヤーが少なめの数字を出した場合には、自分はそれ以上の数字をだせばOK。
たとえ負けてもダメージはそのプレイヤーが受ける事になります。
しかし、先頭プレイヤーが大きな数字を出してきた場合には、自分の体力と相談して大きな数字を出さざるを得ない事も。
そして、この先の未だ見えないカードには宝箱やさらなるモンスターが眠っているかもしれず気が抜けません。
これに手番順を重ねて考えると超悩ましい選択を迫られます。

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最後にアイテムカード。
ゲームには、松明/水晶球/鍵/剣の4種類が登場します。
これらは、秘密裏にダンジョンの中身を知れたり、手番をスキップできたり、
宝箱の部屋やモンスターとの戦いで「5」のカードとしてプレイできたり、
という探検を有利に進める能力を持っています。

これらを駆使し、5つのダンジョンを探検し終わった時に、最も財宝を手に入れていたプレイヤーが勝利します。
ただし!
最も傷ついているプレイヤーは勝利者から除外されてしまうので注意!

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宮原TBGLゲーム会にて、ちきさん、Kunさんとちきさん持ち込みの逸品を3人プレイ。

COQはナイト、ちきさんは魔法使い、Kunさんは探検家。
それぞれに初期体力や持ち物が違う。

仲間のような、ライバルのような凸凹トリオ。

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記念すべき最初の部屋は宝の部屋。
財宝=勝利点なので、周りを顧みずに勝負の「5」。
先行く部屋の中身は未だ明らかになっていない。

結局、5、5、1となり、1のKunさんは超お得。
COQとちきさんは痛み分け。

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続いて貯蔵庫。
貯蔵庫では各々欲しいアイテムをパワーカードで指定する。
ここまでの2部屋のカードでは、カードを選び間違えたからと言って死ぬ事はない。

しかし、うまいことにこのゲームでは先の部屋が暗がりだったりする。
ひょっとしてそこにドラゴンが潜んでいるかもしれない。。とドキドキしながらのプレイとなるわけだ。
COQは剣を1枚もっているので、モンスター系の不測の事態には1度だけ対処できるが…

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そして磁石の罠に遭遇。
コイツは、最もお金持ちのプレイヤーから財宝を奪って行く。
幾つ財宝を奪って行くかは、全員が出したカードの中で最高の値のカードによって決まる。
大きな数字を残すことによって他人への攻撃も行えるという凄いシステム。
が、最後の部屋が暗いままなので、「4」は温存し、「1」をプレイ。
この時点で一番のお金持ちはKunさん。

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しかし、予定調和の静けさを破ってちきさんは攻撃的に「4」をプレイ。
これで所持金が大体並ぶことになる。
イヤラ式な打ち筋のプレイヤーが現れた瞬間に低い数字のカードをプレイできると非常に有利になる。

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案の定、最後の部屋にはモンスターが潜んでいた。
Kunさんを刺すのに「4」を消費していたちきさんがこのモンスターに喰われ、
ダメージを受けて最初のダンジョンは終了。

こうして、5つのダンジョンを順に攻略していく。
途中、たいまつでダンジョンの部屋の中身を自分だけが知っていたりという展開も。
落とし穴があるのを知っているようなプレイ感でクスクス笑ってしまう。

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そして、紆余曲折の末迎えた最終ダンジョン。
これまでのCOQのダメージは5、財宝は10。
財宝はトップ目。

ダメージは6ポイントのちきさんにわずかに勝っている。
ここに来るまでに、剣も他のアイテムも全てつぎ込んでしまって丸腰。
剣の無いナイトなんて、ただのおっさんだ。

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最後のダンジョンは、貯蔵庫/闇/闇/全員がダメージを受ける罠/宝。
最後から2番目の罠は、全員が等しくダメージを受けるので、死ななければ問題無い。
ちなみに、ダメージは10に達すると死亡、ゲームから容赦なく脱落する。

最初の貯蔵庫では体力を回復するか、財宝を得るかの2択。
死ぬ程迷って、0.3秒膠着した後に財宝を選択。
見えない闇の部屋がモンスターで無ければ、フルに財宝を狙って行かないと勝てない。
なぜなら、この時点でKunさんと財宝が同数だから。

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勝負の「2」。
このまま財宝を獲得しつつ捨て身でゴールを目指す。
アメフトで言えば、QBダイブな選択、果たして!

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続く部屋は宝の部屋。
Kunさんは「5」をプレイしてきた。
そうなれば、ひくわけにはいかない。
COQも全ツッパで「5」をプレイ。
これで次の部屋がうまい具合に自分だけの財宝を伸ばせる部屋なら勝利できる!
飛べるかCOQ!!

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しかし、ここでちきさんの顔がほころぶ。
モンスター登場、そして「5」のカードを残しているのはちきさんだけ。
倒せなかった時に受けるダメージは2…
ゲーム中、手札は全て公開なので、この時点でKunさんとCOQがダメージを受けることが決定。orz

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結局、最大の財宝を持ち帰るも、最もダメージを受けたCOQ失格。
魔物の脅威が過ぎ去った地上で残りの二人から袋だたきに合って財宝を全て奪われ、死んで行きましたとさ。

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勝ったのはKunさん。
手番を飛ばせる(相手の動向を見てからプレイできる)水晶球を残しての余裕の勝利。
お見事!

プレイ時間:35分

オススメ度:★★★★★★★★☆☆

潜ってる感、あります。
ダンジョンの探検がテーマのゲームですが、アートワークとシステムが薄暗いダンジョンの探検をかなり表現できていると思います。ランダムに明るい部屋がある辺りはもう流石と言わざるを得ません。

パーティを組んだ協力ゲームのようでありながら、実際には虎視眈々と相手が落ちるように仕組むゲームです。手番順や席順によって、勝負のカードをプレイしなければならないのか、要らないカードを捨てられるのか、カードプレイの意味合い(重み)がまったく変わります。手番順が若いほどにカードの選択は悩ましく、楽しいゲームです。

同テーマの他の作品と比べると、プレイ時間が比較的短いこともプラス要素だと思います。タップリ遊んだ感は残るんですけどね。

プレイ人数は個人的に4人がオススメでしょうか。3人ではバッティング要素が少なくて物足りないことと、1/3で体力による勝敗からの脱落が置きてしまうからです。

1人用のソロプレイルールも付属しているようです。
これは是非とも手に入れなくては。






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日本での取り扱いはテンデイズゲームズ