glenmore.jpg17-Dec-2010 ボードゲーム レビュー


グレンモア
作者:Matthias Cramer
2〜5人用
対象年齢:10歳以上

効率化の末、5人分の仕事を4人で行えるようになりました!
  じゃあ君、明日から来なくていいよ。

 ラベンスバーガー/アレアの「グレンモア」の紹介です。
 このゲームでは、スコットランド人1族の長となり、スコットランド高地における権力者をめざします。

 アレアのゲームでかつ評判が良いようだったので、迷わず購入しました。見た目はカルカソンヌやアルハンブラに似ていますが、はたして。

 1枚につき、1つの土地が描かれたタイルを中央に配置されたボードに並べて行きます。その最後尾には、プレイヤー達の駒が列を作っています。プレイヤーは、このボード上をぐるぐると回りながら、土地タイルを獲得していきます。

 このゲームの最大の特徴は、手番の順を決める方法です。手番は、最後尾のプレイヤーが常に行います。従って、先頭のほうに配置されたタイルを獲得すると、次の手番はなかなかまわってこないことになります。最後尾のプレイヤーが獲得しなかったタイルはゲームから取り除かれ、絶えず最後尾のプレイヤーの一歩手前まで、先頭のタイルが敷かれます。

 獲得したタイルは、最初に村1枚・村人1人から始まる自分の領土へ配置します。
 配置には幾つかのルールがあり、必ず4辺を接し、村人がいるタイルに8方向いずれかが接し、描かれている川や道が途切れないように、必要な資源を払って配置しなければなりません。

 タイルを配置したら、お楽しみの効果発動タイム。まずは配置時のみに適用される効果を頂いて、その後周辺タイルと置いたタイル(合計最大9枚)の効果を適用します。適用する効果の順番は任意で、資源を得たり、麦からウイスキーを作ったり、資源を勝利点へと交換したり、と色々なことができます。

 このゲームでの資源は、手元に置くのではなく、生産したタイルの上に置きます。それぞれのタイルは最大3つまでしか資源が置けないので、闇雲に生産だけしていても駄目なのですね。

 資源が足りない時は、好きな時にお店で買い物をしてまかなうことができます。ただし、相場は変動性。誰かが買えば、価値は1上がり、誰かが売れば、価値は1下がります。このゲームでのお金は1勝利点として数えられるので、値段によっては資源を勝利点に直接交換するよりも、売った方が得だったりします。

 村や城などを置くと村人駒が付いて来て、これらのタイルの効果が適用されると村人を隣のタイルに動かす移動ポイントを獲得できます。移動ポイントを消費して、村人を移動させても良いし、ボードから取り除いてもかまいません。取り除いた村人は、キャプテンと呼ばれ、決算で勝利点を叩きだします。

 土地の中には「特別な地」と呼ばれるタイルがあり、これらは直ちに資源を得られたり、キャプテンを得られたり、と色々な特殊能力があります。特別な地の所有枚数も決算で勝利点を得る時に重要です。

 決算はゲーム中3回あり、ウイスキーの数、特別な地の枚数、キャプテンの数、それぞれについて、各プレイヤー中、最低の所有数との差によって得点がはいります。流行っていない要素を集めることが重要ですね。

決算は、それぞれの決算の発動を司るタイルの山が無くなった時に行われます。3回目の決算が終了した時に、最も勝利点を稼いでいるプレイヤーが勝利します。ただし、土地タイルは1枚につき3点マイナスなので、効率的な領土運営が求められるシビアなゲームです!

glenmore2.jpg
 メインボード。
サッカーの練習でやらされた”追い越し”を思い出す配置。
この場合、青の手番となる。










glenmore3.jpg
 自分の領土。黒い駒が村人。
詰んでしまうため、全員をキャプテンにすることはできない。



glenmore1.jpg
 ゲーム全景。豊かなコンポーネント。日本語化シールは47Chikuさんのブログから頂きました。
 背景が描かれた素晴らしい日本語化シールです。タイルが多いので、貼るのが大変ですが、価値あり。

 大好きなアレアのゲーム。埼玉ボードゲームサークルにて、じょーさん、あしかさん、タナカさんと4人プレイ。

 このゲーム、手番のプレイヤーを選ぶ特殊性から、少人数プレイではダミープレイヤーが登場するようです。ダミープレイヤーはサイコロで進むのですが、中々機能するとの情報を頂いています。

 ウイスキーが勝利点となることから、グレンモアという名前のお酒の話をしながらゲーム開始。そして、その話にマインドコントロールされ、ウイスキープレイを決心。

 ウイスキー生産に必要なのは、小麦と醸造所。まずは、村を増築して村人を増やし、醸造所建築に必要な石を産出するために、石切場をゲットする。しかし、後半、足りない資源は買えば良い事に気付く。タイルはゲーム終了時にマイナス3点なので、外資系の企業みたいに効率化運動が必要。

 続いて麦畑を配置し、残すは醸造所の建設のみ!ほどなくして現れた醸造所をゲットして建設。欲しいものを我慢できないプレイのせいで、あっという間に列の先頭に。こりゃしばらく手番がまわってこない。

 その間、あしかさんは肉やと牧場のコンボを完成させていく。タナカさんは、特別な地を集め、村人をキャプテンにして着々と決算に備える。

タナカ「じゃあ、このストーカー城を建設。」
COQ「危ない名前の城ですね。」
じょー「ストーカーというのは獲物をひっそりと追いかける狩人のことらしい。」

 なんだ、狩人か。
 女性をひっそりと追いかける狩人…やっぱり危ないじゃん!!

 勝利点情報は非公開なので、ひたすら肉を勝利点に換えて行くあしかさんの合計持ち点が気になる。

 考えても仕方が無いので、ひたすらウイスキー。

COQ「IとYouでWe!ウイスキー♬」

 だれものってきません。

 やがて決算が訪れますが、ウイスキーが3個あるので、最低の0個との差額3点を獲得。

(COQ「あれ?これぜんぜんお得じゃないぞ?」)

 そう、決算の時に差額が点になるのですが、この差額には上限が設けられており、その上限は5。つまり、5以上の差をつけても意味が無い。そして、最低の個数との差額なので、1人がまったくやる気が無い場合、他の3人の間で差がつきにくい。

 失敗した〜。これは、通常時に資源を出荷して点数稼いでいかなければ、とても勝ち目がない。ここに来て方向転換するCOQ村。資源を出荷する種類に応じて勝利点を稼ぐ事の出来るタイルを配置して逆転を狙う。

 一方、じょーさんは特別な地最強とも言える「ネス湖」を獲得。このタイルは毎ターンいずれかのタイルの効果を使用できるという凶悪なもの。この効果で資源を生み出し、ゲーム終了時、村一つにつき3点というこれまた強力な「ダート城」も獲得。

 ダート城がなぜ強力かというと、他のタイルでは、ゲーム終了時に●●のタイル1つにつき2点と、終了時のマイナス3点を補う程度の点数なのに対して、村タイルはプラスマイナスゼロ。さらに、村人が貰えてこれをキャプテンにできるので、決算で有利に勝利点を獲得できるのです。

 じょーさんは、以後積極的に村を集め、キャプテンを増やして行きます。

 最後の決算がせまり、なるべく多くの資源を出荷し、残りはウイスキーにして天命を待つ。

 決算では、ウイスキーで1位を取るも、前述の理由により2位3位と差がつかない。。

 最終得点計算。なんと、あしか17、COQ13、じょー14に対して、タナカさんは9つしか領土がない。タイルは最低枚数のプレイヤーとの差額×3点マイナスなので、あしか−24、COQ−12、じょーー15点。こういう戦略もありか!

 最終得点は、あしか50、タナカ41、COQ34、じょー32

 タナカさんの効率化戦略にまくられ3位。
 負けたけど、エキサイティングなゲームでした。

じょー「これは良いゲーム、帰ったら買います。」





glenmore3.jpg
 COQ村。
当初それぞれのタイルに資源を置かなければいけないルールを忘れており、
手元に資源を置いていた。












glenmore4.jpg
 念願の醸造所(上の黄色タイル)竣工。
早速ウイスキーを生産開始。まずは3個。













glenmore5.jpg
 じょーさんの領土は村(灰色)だらけ。
おかげでキャプテンがわんさか。
しかし、あまり資源を出荷できていない。


glenmore-final.jpg
 COQ村最終形。黄色い玉はウイスキー駒の代わり。残念ながら3位。ウイスキーだけは沢山ある。

オススメ度:★★★★★★★★★☆

 最近、高評価のゲームばかり紹介していますが、これも面白い。
 見た目は箱庭ゲームですが、タイルが多いとマイナスというルールで、きちんと生産系のゲームとしてもまとまっています。

 一方には、タイルが多いとマイナスというルールのせいでゲームを楽しめないという意見もあるようですが、私はこのルール肯定派。むやみに領土を広げれば勝てるのでは、その他のルールがもったいありませんよね。

 色々な得点の方法があるので、そのつど周りを良く観察して戦略を練る必要があります。考えどころがしっかりとあって、楽しいゲームです。

 手番の順番を決めるルールも秀逸で、ある程度我慢をしないと勝てないゲームになっています。ジレンマに身悶えしたい方も是非。

 豊富なコンポーネントの割に安価な値段もグッド。このゲームといい、ノートルダムといい、最近のアレアはスマッシュヒット連発ですね。