MvsS.jpg26-Jun-2012 ボードゲーム レビュー


メディチ対ストロッツィ

作者:Reiner Knizia
2人専用
対象年齢:10歳以上

楽しみをのぞむ者は楽しめ
       明日は確かではないのだから

            • メディチ家当主 ロレンツォ I. M.

クニツィアの2人用競りゲーム「メディチ対ストロッツィ」です。
同デザイナーの有名な競りゲーム「メディチ」の発表から約10年後に発売されたゲームです。

基本は本家の「メディチ」と一緒です。
袋から商品のタイルを3つまで引き、それを競りに掛けます。
各自が落札した商品を自分の船に乗せ、港に接岸して独占を目指します。

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このゲームは2人用なので、港を挟んで対面に座ります。

「メディチ」では、商品の荷揚げによって自分のマーカーを上昇させ、
その絶対値によってお金を得る事ができます。

「メディチ対ストロッツィ」では、これを2人用にモディファイし、
真ん中に置かれた独占マーカーを巡り、綱引きのような争いをすることになります。

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タイルは、布袋から1〜3個引きます。

タイルには、4種類の商品と宝箱があります。

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手番のプレイヤーは、引いたタイルを競りに掛けます。

競りの方式は、手番プレイヤーによる指値です。
相手のプレイヤーは、提示された金額をストックに支払って購入するか、
拒否するかを選択できます。

拒否された場合には、手番プレイヤーが落札しなくてはなりません。
お金が足りない場合は、双方ストックから借金をすることができます。

次の手番は、タイルを落札したプレイヤーです。

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落札したタイルは、自分の船のいずれか”1隻”に全て積むか、
捨てるかしなければなりません。

また、1つでも荷物を積んだ船は、3つのうちどこかの港に接岸しなくてはなりません。
これから先の落札タイルを接岸した船の空いている場所に積むことは可能ですが、
手の内を明かさなくてはならないのですね。

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こうして、どちらかのプレイヤーが全ての船をタイルで埋めるか、
商品タイルが無くなるかすると、ラウンド終了となります。

3箇所それぞれの港で、

・船に積載した商品数字の合計が多いプレイヤー:20金
の判定を行います。

5点として数えられる宝箱は、ここで大きな効力を発揮します。

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その後、

・商品の色に応じた独占マーカーの移動
・各商品の独占度によるお金の受け取り
を行います。

独占マーカーが自分のほうに偏っていれば10金。
「10」もしくは「20」と書かれているマスまで来ていればさらにボーナスです。

上の写真は独占マーカーを移動させたところ。
商品タイルは、1枚につき独占駒を1マス自分の側に引き寄せますが、
価値「0」のものは2マス分の効果を持っています。

お金の計算を終えたら、独占駒はそのままにしてタイルを全て袋に戻し、新たなラウンドを行います。

3ラウンド終了後、最もお金を持っているプレイヤーが勝利します。

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TBGL2人会にてちきさんと。
ちきさんはメディチ、COQはストロッツィを担当。

第1ラウンドは自分の船をタイルで埋める事に成功したCOQの有利で終了。
しかし、ちきさんも多くの資金を残していた。

1ラウンド終了時では、お金を使って独占マーカーを動かしたCOQ、
そして、それを見守りながら節約をしたちきさんのどちらが優勢なのかは微妙。

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第2ラウンド。
20金ボーナスに届こうかという「赤」の商品をちきさんが早速落札してくる。

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相手は船倉が5つある船を接岸してきている、あのメディチ野郎…本気だ。

ここでちきさんが3枚のタイルを引いた。

ここは牽制の意味もこめて一番小さい船に全てのタイルを載せるべく落札。
ちなみに落札学は23金。

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真ん中の小さな港には、ちきさんはセオリー通りの小さな船。
こちらは小さな船を既に隣で利用しているので中堅を採用。

既に2つの商品を積む相手に対して、まずは価値合計の勝利でプレッシャーをかけるべく、
宝箱を1つだけ積載する、慎重に値踏みをしながら。

ゲーム中盤になってくると、次第にこのゲームの相場が朧げながら見えてくる。
その時々によって高い低いの差はあるかもしれないが、このゲームでは、
場を支配する相場のようなものが次第に出来上がっていく印象がある。

これににじり寄る様に、1金や2金の安さをちらつかせたりして心の汗をかく。
さぁ、どうだ、買ってみろと心の中で呟きながら。

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第2ラウンド中盤を過ぎた辺り。
ここまでは、ある程度相手に合わせる様子見の展開。

しかし、転機は突然訪れた。

ちきさんが3枚のタイルを落札し、3隻目の船を接岸してきた。
落札したタイルには、独占マーカーを大きく引き寄せる0が2つも含まれている。

これがチャンス。
アップの写真ではわからないチャンス。

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そう、ちきさんの残りの船倉は、全て1ずつ。

そして、手番を牛耳るちきさんが、タイル1枚に35金の高値をふっかけてくる。

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ここで大枚35金をはたき、わずか1枚のタイルを手に入れる。
今までの相場からすれば破格。

しかし、これで手に入れたのだ。
タイルを引ける手番を。

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そして、タイルを2枚ずつ引いていく。

相手は置ける船倉がないので、落札したとしても捨てるしかない。

相場より安い、しかし落札してお金を捨てるには痛い。
このギリギリの隙間をジワリジワリと突く様に、じっくりと値付けをしていく

地図を持って地雷原を進むかのような慎重さで。

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そして、相手の船倉を1つも満たさせる事無く、このラウンドの終了条件を達成。
自由に配置したタイルでの優位は揺るごう筈もなく、このラウンドで大勝。

第3ラウンドでもこの流れを維持したCOQの勝利。
終わってみれば、第1ラウンドでまったく攻めなかったことが最後まで尾を引く結果に。

COQ:647 ちき:276

プレイ時間 50分

オススメ度:★★★★★★★★☆☆

胃が重〜くなるゲームです。相場を掴むまで、なんとなくスタートしていきますが、次第に相場が明らかになるに連れ、次々に船が接岸して相手の狙いが明らかになるに連れ、どんどんと値付けの意味がわかりやすくなってきます。そして高値になっていきます。一寸先が闇なのかどうかは、己の手で引くタイルにかかっている…というゲーム。面白いです。

慎重につけた指値で落札されるかどうか。この審判を待つ一瞬の間が溜まりません。十二指腸潰瘍になりそうです(嘘)。タイル運があるので、ライトな展開も当然ありますし、適度な運が良い清涼剤となっています。タイル枚数が少ないので、カウンティングは容易ですけどね。あぁ、十二指腸潰瘍になりそうです(嘘)。手番は落札したプレイヤーにあるというのも良いですね。いつかは勝負に行かなければならないという。

本家の「メディチ」も良いゲームですが、クニチーの切れ味鋭いルールとジレンマをじっくり楽しむには、(ゲームにもよりますが)少人数の方が好みです。2人専用のこのゲームはこのニーズをばっちり満たしてくれますね。

箱はコスモス2人用が薄くなったようなサイズですが、コンポーネントが満載です。タイルの厚みもあり、かなり満足の出来。アミーゴ版のメディチと同じ仕様ですね。商品がタイルかカードかには賛否両論ありますが、私はタイルのバージョンが好みです。なぜなら、袋に入れるだけで、シャッフルしなくても済むからです。これは凄い改善点だと思いました。

新しいゲームでもないので敢えて書くまでもありませんが、名作です。
好敵手が居れば、濃密な時間を過ごせると思います。





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日本では、ゲームフィールドさんで買えます。






リオグランデ版には
英語ルールが同梱されています。