potatoman.jpg03-Nov-2013 ボードゲーム レビュー


ポテトマン

作者Günter Burkhardt & Wolfgang A. Lehmann
2ー5人用
対象年齢:10歳以上

5人推奨のトリックテイク

ポテトリテでTBGL復活

potatoman.jpg我らがポテトマンいやー、暫く仕事が忙しく、転職やらで更新さぼってました。その他にも色々あったんですけどそれらはとりあえず置いといて、素晴らしいヒーローに出会ったのでその紹介。そう、我らがポテトマン。その歯並びが憎たらしい北海道のご当地キャラ(ウソ)です。

箱の見た目からアミーゴカードゲームかと思いきや、ツォッホの新作カードゲーム。純ドイツ産のゲームなので彼の出身地は北海道でもアイダホでもなく、ベルリン辺りかもしれません。ベルリンはじゃがいもの里なんですよ、どうでもいいことですが。ヒーローの筈なのになんか可愛くなくて、絶対下半身露出してるだろという腰の辺りですぼまったコスチュームがニクいやつです。


注目すべきはそのビジュアル

potato-1.jpgオビーワンダフォーも絶賛の裏面やけにCG調やらの見た目がはびこり、アニメからセル画が消え去ったことに意識を失いそうなショックを覚えている諸子に注目してもらいたいのはこのカードの芋。裏面はイモをみじんも隠さないゴロゴロ感。配ってる様子はもはや畑以外の何者でもありません。表はやっぱこの雰囲気でしょ、と誰もが納得する素敵なB級イラスト。ポテトマンのフォークの先に刺さる敵キャラの小ささで「案外でかいのねポテトマン」なんてロマンスも楽しめちゃう出来。カードにわくわくした昔を思い出します。カードの質はもちろんエンボスなポテト感。

ゲームシステムはマスト”ノット”フォローのトリックテイク

potato-5.jpgスートの種類は4つトリックテイクといえば、最初にカードを出すプレイヤー(リード)のカードのスートなり数字なりを踏襲してカードを出して(フォローすると言う)いかなければならない所謂マストフォローが主流。手札にフォローできるカードが無い場合のみ好きなカードを出せるという性善説を前提にしたシステム。しかし、このゲームの作者は敢えてその逆、他人が出したカードのスートは出せないというマスト”ノット”フォローのシステムを採用しています。ルールに従っているかどうかが場のカードでわかるので悪人向けのシステムです。一緒に遊んだデビルあきおさんやこのところヌポーツに励みゲッソリしたオビーワンダーフールは口々に一度はこのシステムでゲームを考えたことがあると言っていました。



potato-4.jpgこの場合は最大の数10の赤が勝つ前置きが長くなったのでこの辺りで真面目にゲームの紹介。先に書いた通りゲームになれたプレイヤーには「マストノットフォロー」で通じるゲームシステム。4色あるスートのうち、場に出てないスートのカードを1枚ずつ出していきます。全員がカードを1枚ずつ出したら最も大きい数字のカードを出したプレイヤーがそのトリックの勝者となります。手札に出せるスートがなければ手札を全公開し、即ラウンド終了です。
4色のスートのカードに書かれた数字は、微妙な段差でずれています。赤のカードが最強(5-18)以下青(4-16)、緑(3-14)、黄色(1-13)の順。この微妙にずれてるっていうのがミソ。スートごとに強さが異なるわけです。ゲーム中、次第に色の縛りがきつくなっていく中で全てのカードが出そろう前に勝敗をある程度制御できるようになっています。例えば、場の最大の数が15になった時点で残りの色が緑と黄色だった場合、もはやどのカードを出しても勝つ事はできないわけです。




potato-3.jpgポテトマーーーンッ!ただし、ゲーム中最強である赤の16~18のカードはポテトキラーという”悪者”として忌み嫌われており、際弱である黄色の1~3のカードに描かれた我らがポテトマンに打ち取られてしまいます。この時は大人も子供も「ポテトマーン!」と叫びましょう(超気持ちいい)。なので、ポテトマンの存在を意識せずにハイカードをだすだけだと勝てないのもミソです。しかもしかも、カードの数字勝負は後だし勝ちということで、上位スートの強めのカードも後だしで討取れることがあり、これがまたドラマを生むんです。



potato-2.jpg点数の芋袋カード。カードの内訳の表にもなってる。さて通常のトリックテイクであれば勝って得られるのは今出したカードの束ですが、このゲームでは場に置かれている「イモ袋」の得点カードのうち、自分が出して勝った色のカードを1枚取ることになります。このカードには得点が記されていますが、勝ち易い赤のカードは1点、最も勝ちにくい黄色のカードは4点です。”自分が出したカードの色”というところが重要で、うまくできています。さらに、各カードは3枚ずつしか用意されていなくて、なくなった後にそのカードを取る事になった場合は5点のカードを取る事が出来ます。どこかの色に一点集中して高得点を狙うという事も可能なわけです。しかし、ここでもラウンド終了条件の絶妙なバランスが効いていて、丁度5点が狙える頃になると誰かのスートが枯渇してしまい突然のラウンド終了にほぞを噛むことになるでしょう。

このゲーム、スートは4つしかないけど5人まで遊ぶ事が出来ます。5人目はどうするの?というと、5人ゲームのみ特別ルールで1色だけ色をかぶせることができるようになります。このルールのおかげで、5人戦の3人目のプレイヤーのカードプレイが滅茶苦茶意味のあるものになってます。被せるか被せないか、赤や黄色を出せなくしてポテトマン封じをするのか、勝負は完全に後の2人に委ねるのか。手札次第ではトリックに勝利することも出来てしまいます。このゲームの5人プレイでは3人目のプレイヤーがレジスタであり、この時が最もやりがいのある1手になります。

オススメ度:★★★★★★★★☆☆
(注:4〜5人限定)

COQは4人プレイと5人プレイを両方試しましたが、断然5人がオススメです。4人でもこのゲームの片鱗は味わえますが、やはり真価は5人ででてくるでしょう。ネット上で聞くいまいちという評判は3人以下でのプレイの感想ではないかと思います。3人以下だとスートの縛りがスカスカになります。ですからこのゲームのプレイ人数は4~5人と考えた方が良いです。プレイヤーを5人集められるなら保存用にもう一箱買っても良い出来。

potato_man7.JPG(c)ジョーコデルモンド(被写体が僕なので拝借!)
あきおさん宅であきおさん、Miaさん、オビ湾さん、タムラさんと。

基本的にはかなりロースコアなゲームなのでうまいこと得点がとれたら今度はラウンドを流す事を最優先のプレイへ変更。

あきお「よっしゃ、これで5点獲得や」

(COQ「タムラさんがさっきどうでもいいところでポテトマン(黄色)捨ててたからここで緑を切れば…」)

タムラ「すみません、黄色もうないのでラウンド終了です」

あきお「!!!!」

こんな感じ。
小箱なのに凄い満足感。これはいいよ。

何気にメビウスゲームスが添付されている日本語説明書のポテトマンロゴも優秀。
鳥だ!飛行機だ!痩せたオビ湾だ! いやポテトマンだ!