ゴォ〜スト!

巨匠リチャード・ガーフィールドのゲームだから大丈夫さ

 フランスIello社から発売されたカードゲーム「ゴォ〜スト!」それなりにコストのかかっていそうなゴーストのイラストと、何よりMtGやキングオブトーキョーで有名な巨匠の作品ということで、それなりに世間の注目を集めていたようです。

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ゲームの基本はUNOと大貧民を足して2で割ったような内容。1〜14までの数字の書かれたゴーストカードを昇順に場に出していきます。この時、2枚から4枚の同絵柄のカードを出す事により、連続でカードをだすことができます。特に、4枚の場合は、所謂ボム扱いとなり、昇順のルールも無視して出す事ができ、さらに場を流す事が出来ます。手札からカードが出せない場合は山札の一番上のカードをめくってギャンブルをすることもできます。結果、失敗もしくはギャンブルしないという選択をしたなら、場のカードを全て引き取って手札とします。意図的に引き取ることによって、一気にコンボを決める準備をすることができます。また、特定の数字にはスキップやリバースなどの特殊能力を発動させるものが含まれていてUNOっぽいです。数字が大きくなる程に怖いゴーストという扱いで、それまでのゴーストを追い出すことができるというフレーバーは、ゲームシステムにしっくりきます。

Iello社のゲームらしく、箱はきれいで、ゲーム中にカードを出す場として使用できるようになっています。

ここで説明を終えられれば良かったのですが、残念ながらここから蛇足が続きます。お覚悟。

このゲームは、実は前半と後半にわかれています。ゲーム開始時に、手札と共に後半用のカードがプレイ人数に応じて裏向きで配られます。先ほど説明したギャンブル用の山札が無くなったら後半へ突入します。後半になったら、まずは手札を完全に使い切る事を目指します。手札が枯渇したら、その後の手番では、開始時に配られた裏向きの山札を1枚ずつギャンブル(!)していきます。。当然、失敗したら場の札を全て回収して手札を枯渇させる段階に逆戻りです(裏向きの札は1枚減りますけど…)。

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こうして裏向きの山札を消化しきった人が勝ち抜けで2点を獲得(紙と鉛筆をご用意下さい)します。その後にあがることに成功したプレイヤーには、1点が与えられます。ヴァリアントルールを適用すると、ブービーであがったプレイヤーにはなぜか3点が与えられます。ビリになったプレイヤーにはトークンが渡され、これが溜まるとその人の負けです。

2枚以上出す事によって連続手番が可能なので、ペアを揃えて一気に駆け抜けるのがコツです。

総評


場の札を意図的に手札に加えて、手札の調整を行って一気に駆け抜ける!だけだったら壮快なゲームだったかもしれません。裏向きのカードがせめて1枚だったら、勝利を確信してカードをめくったプレイヤーががっかりする様子が笑いの渦につつまれるだけで済んだかもしれません。しかし、残念ながらこのゲームでは、裏向きの山札は最低4枚、2人プレイではなんと12枚も配られます。これを運だけでめくり続けるかと思うと気が遠くなりそうです。この意味の分からないシステムによって、前半部分はまるで意味をなさないし、ゲームプレイ中は見る間にやる気をそがれます。しかも、これだけダラダラと続く内容の勝利条件が複数ディールによる総得点とは。そして、ブービーが最も得点が高い事によってさらにダラつくとは。

世の中には2種類のクソゲーがあります。ゲームになってないクソゲーとゲームになってるクソゲーです。このゲームは後者のほうです。ゲームになってないことはなく、それなりに攻略法もありそうです。しかし、あまりに運の要素が強すぎるため、サイコロで1が出たら負けるゲームと大差ありません。異常に長い前置きにも、ゲームを盛り上げる効果がありません。そこに面白みを持たせるには、何かを賭けるなり、別の要素を用意する必要がでてきてしまっています。

これを遊ばせてくれた方は、「これはリチャード・ガーフィールドのだから何かの間違いだ」とずっと信じられない様子でした。実際信じられません。

ただ、あえてこれを手に取り、男の中の男をアピールする効果はあるかもしれません。実際、彼は尊敬の的でした。依然話題性はあるので損はしないかも。

★★★★☆☆☆☆☆☆ 4



ストラスブール

古代フェルトの新しいゲーム

 2011年のエッセンで発表された、フェルト作の「ストラスブール」。各自平等に用意された影響力カードのデッキから、各ラウンド任意の枚数めくってギルドの議席と町への駒の配置を争うゲーム。箱絵の斬新な紫色が毒々しいせいか、何度持ち込んでもなぜだか遊ぶ機会に中々恵まれませんでした。

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ゲームの特徴は、各自のデッキからめくったカードを好きに組み合わせて行うギルド議席の競り。カードにはいくつかの影響力が書かれており、今回のラウンドの競りで使いたい数値に達するまで任意に引く事が出来ます。それを事前に幾つかの組に分けておき、競りに突っ込むわけです。ここにはストッパーが無く、調子に乗って手札を増やし過ぎるとデッキが枯渇して以降のラウンドで全く何も出来なくなるという大人のゲームとなっています。

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プレイヤー任せのシステムといい、議席を獲得して街に駒を配置するエリアコントロール的風味といい、少し古典的ゲームのエッセンスを感じる出来です。

ゲーム中は、ゲーム開始時に配られる目標カードの中から選択した挑戦目標を目指すことになります。駒を配置するエリア指定や個数指定など、難易度によって点数が違うようです。目標カードの条件は全てのラウンドで駒を置く必要があるなどとてもシビアで、達成するためには競りで一瞬の油断も許されないというギリギリのバランス。

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ただ、よくよく目標カードを見比べると、あまり目標間でバッティングしている要素はなさそうな印象です。逆に言うと、目標カードでそれぞれの狙いが散けるようになっているような印象です。各ラウンドで目的の競りを成功させ、駒を配置する事は重要ですが、本当にそのギルドでの配置がマストなプレイヤーは案外多くないのです。なので、プレイ中の本人はギリギリのバランスの中を抜けたような気分ですが、それはデザイナーの手の上の出来事なのかもしれません。
ゲーム終了時に目標カードを公開し、達成できなかった分はマイナスとなってしまいます。

総評


自分がプレイした時は、目標カードの点数はとても重要で、開始時に配られる目標カード全てを達成したプレイヤーが勝利するような得点配分でした。つまり、配られた目標カードには全てチャレンジせざるを得ない状況でした。しかし、目的カードのバランスが少し悪く、「同時に達成できないようなカード」を配られてしまったプレイヤーにはなす術が無いように感じました。シビアな競りから駒の配置までのゲームの骨子は定番になれるだけの魅力を持っていると思いましたので、目標カードのバランスが良ければ傑作の部類に入ったかもしれません。前述の通り、目標カードのバランスこそがこのゲームのバランスであることも考えられますので、こういうゲームなのかもしれないとすると致命的ですね。世間の評判は悪くないみたいなので、目標カードを少なめに選択して、波に乗っているプレイヤーを邪魔する事でも勝利することが出来るのかもしれません。自分の物は床売りで手放してしまったので、どこかでまた出会ったら検証してみましょう。そういえば、フェルト作のゲームで唯一手放しました。


★★★★★★☆☆☆☆ 6




マフィアダラー

禁酒法の苦しさを知るカードゲーム

 2012年のエッセンで発表された、禁酒法時代のマフィア抗争がテーマの小箱カードゲーム。カード総枚数173枚。メーカーのコンパスシュピーレはドイツの同人メーカーのようなものらしい。

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禁酒法時代のマフィア抗争と言えば、エリオット・ネスを主人公とした「アンタッチャブル」が有名。このゲームでも、警察の目をかいくぐって酒や女などのシノギで得点を伸ばします。禁酒法の終わりを告げるカードがひかれたらゲームは直ちに終了し、ひいたプレイヤーには「帰って一杯やるさ」という有名な台詞を吐くチャンスが与えられる。
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1カ所のアジトから出発し、マフィアの構成員を雇って次第に組織を拡大していくサクセスストーリー。構成員には武器を装備させたり、強盗のスキルを身につけさせたりすることができ、他人の構成員をあの世に送ることもできます。構成員は、他人の倉庫や構成員を襲ったり、通りでシノギを獲得したりできます。

 手番が来たら、山札からカードを一枚ひき、手札からカードを1枚プレイします。構成員カードをだせばその構成員を雇えますし、お邪魔カードをだせば他人の構成員を足止めしたりできます。
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このゲーム最大の売りは”ドラフトシステムをカード押し付けに利用したこと”だと思います。カードの中には滅茶苦茶マイナスなカードが含まれており、ゲーム終了時に持っていることが”負け”を意味するようなものがあります。このカードを引いてしまったら、「少々マイナスな事が起きるけど「全員が手札から1枚ずつ左隣にカードを送れる」という能力」のカードをプレイしてカードを隣のプレイヤーに送ってやり過ごすことができます。


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ゲーム終了時に、シノギを沢山集めていたプレイヤーが勝利します。

総評


小箱カードゲームに色々詰め込んだ!って感じのゲームです。しかし、これだけ色々なことができるゲームで、1手番にプレイできるカードが1枚というのがあまりに厳しいルールでした。プレイは遅々として進まないし、手番ごとに1枚しかない補給では、ロクなカードがひけずに、ほぼ何もできないまま終わってしまうというアブナイ面も持っていました。何より、ゲーム終了タイマーも兼ねる173枚ものカードがうずたかく積まれる前で、延々とカードを1枚ずつ補給していくという苦行がまさに禁酒法でした。もはや下を向いたまま苦行に耐えるプレイヤーも出てしまう始末。カードに書かれたダイス目のようなものが構成員同士の戦闘などでの判定に利用されるため、カード山がどんどん使われることをイメージしていたのかもしれませんが、1手番に1枚のプレイでは中々戦闘も起きません。マフィアをテーマにしておけば一定数は売れるという算段でしょうか、もう少し調整が必要なゲームです。

★★★★☆☆☆☆☆☆ 4

和訳ルールを追加してあります。こちらからどうぞ。

グリルパーティ

真のグリルマスターを目指して

 コスモスが中箱でリリースした鍋(網)奉行カードゲーム「グリルパーティ」です。

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箱絵のデザインは、グリルに立ち向かうヒトの決意を示しているようで、ちょっと期待してしまうゲームです。コスモスゲームにしては珍しく、5人まで対応しています。ゲームの目的は各自に配られた山札を誰よりも早く枯渇させること。
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手番では、中央に置かれた網(グリル)の上の食材を1つだけ操作し、その後の状況に応じて、手札を次々と出していきます。

 肉、トウモロコシ、魚、ソーセージは木駒で表現されており、見た目の雰囲気はチリバツ。手番開始時、これらを1つだけ自分のストックの食材と交換できます。
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その後、グリル上の食材に対し、4枚の手札の中から「グリルに魚はありません」「肉が最多」「トウモロコシがソーセージより多い」等のカードを出せるだけ出していきます。最後にカードを4枚に補充して手番終了です。
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出せるカードにはグリル上の食材以外にも1つだけ制限があります。それは、「他人の捨て札の一番上と同じカードは出せない」です。この効果で相手をなんとか邪魔します。

 こうしてカードを出していき、最初に手札を無くしたプレイヤーの勝利です。

総評

 フルに5人で遊んでみました。「あぁッ僕のソーセージが出せない!」という卑猥な発言を無意識にするなど、プレイヤーに恵まれたお陰でつまらなくは無かったのですが、ゲームとして面白いかと問われると、顔に出てしまいそうです。食材は豊富にあり、手番がまわってくるまでにグリル上の様子はほぼ一変しているので、手なりでカードを出すのがメインとなってしまっていました。コンポーネントのデザインは悪くないので、非常に惜しいのですが、このゲームのシステムを活かしつつ楽しむのは、ギリギリ2人がベストではないでしょうか。2人でバーベキューも無いもんですが、このゲームが日本で再版されるなら、テーマはきっと鍋になることでしょう。

★★★★★★☆☆☆☆ 6



和訳ルールを追加してあります。こちらからどうぞ。

髑髏と薔薇 赤箱

新しい6チームを追加

 バイカー達の抗争をテーマにした傑作ブラフゲーム「髑髏と薔薇(リンクは紹介)」に新しいチームシンボルを引っさげた赤箱が登場しました。

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箱絵のデザインも真っ赤に調整されています。チーム変更が主体であり、ルール改変等は殆どされていないことから購入の予定は無かったのですが、なぜか黒箱をなくしてしまったので代わりに購入しました。黒箱がメーカー品切れになってしまってから、赤箱しか手に入らない時期があったのですが、最近黒箱もリプリントされて流通し始めたようです。

 追加された6つのチームは、完全オリジナルの新イラストです。

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 赤箱は、黒箱と2つ使用することにより、12人対戦を可能とすることをウリの1つにしています(黒箱も2つ揃えて12人戦可能ですけど)。基本的なタッチは変わりませんので、混ぜても気分が変わってしまうことはなさそう。

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 基本的なルールはまったく変わりませんので、イラストの好みによって選べば良いと思います。楽しさは一緒。

総評

 「ブラフ」等よりも純粋に心理戦を楽しめるという意味で、「髑髏と薔薇」は本当にお勧めです。チーム以外の変更部分の情報が乏しい赤箱ですが、12人対戦の他に、実は赤箱にはもう1つ追加されたルール「1人2チームヴァリアント」があります。簡単に紹介すると、各自が対角線上に配置した2チームをプレイするというだけなのですが、2箱持っている人はやってみて下さい(1箱でも3人戦ならできますね)。12人チーム戦等は、正月のお祭り行事用ですかね。ベストはやっぱり4〜5人かと。


管理人は国外から買いましたが、ドイツ語とフランス語の説明書しか入っていないので注意!

ウボンゴ3D

立体になったウボンゴ。
もはや人類の手には負えない

 アフリカ的なデザインを前面に押し出し、同時パズル解きゲームとして一世を風靡したウボンゴ。そのパズルピースを立体にしたのが、ウボンゴ3Dです。

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 コスモス小箱カードを縦置きにするのとほぼ変わらない高さのデカ箱。置き場所に困るほどのその中身は、破壊力抜群の立体ピース。ピースは全てプラスティック製です。

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 ゲームでは、相変わらずボードに示されたパズルを全員で一斉に解き始めます。ボードの白い部分に、はみ出さない様に2段のブロックを作る事が目的です。

 先に解けたプレイヤーから、ボーナス2個、1個、0個+1個の宝石を獲得していきます。



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 本家のウボンゴでは、並べられた宝石を取る順番が違うのみで、貰える宝石の数は一緒だったのですが、ウボンゴ3Dでは、早く解けるとそれだけ貰える宝石の数が増える仕様となっています。

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 パズルはこんな感じで解けます。それにしても、難しいです。組み合わせていれば解ける時もありますが、論理的に解くにはかなりの空間認識能力が必要だと思います。既に脳が軟化し始めている管理人の頭では、中々簡単には解く事が出来ません。

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 その難しさのためか、全ての問題に対する解答がオールカラーで付属しています。壮観です。日本語ルールはこちらに置いてあります。

 脳味噌フル回転、最高峰のウボンゴです。解けるのがバレると、超大国に拉致されるかも。

総評

 ウボンゴを初めて触ったとき、「同時パズルゲームというジャンル」と「解くのが早いだけでは勝てない」という2点に感心しました。頑張れば誰もが解ける程度の難易度で、獲得する宝石の色が重要であったからです。そして、ウボンゴシリーズはコスモス社の看板商品となりました。ウボンゴ3Dは、パズルを解いて宝石を集めるというルールは共通していますが、その難易度は突出しており、解くのが遅いプレイヤーは、絶えず獲得できる宝石が少なくなってしまいます。難易度が高いために、解けないまま終わってしまうこともしばしばあり、管理人の感想は”や・り・過・ぎ”です。万人が楽しめるゲームではなくなってしまいました。しかし、この進化が間違っているとは思いません。ウボンゴが好きで、新たなアハ体験を求める面々からすれば、より問題が難しくなる事がウェルカムだからです。そういった意味で、これはストイックに上級問題を求めるプレイヤー用の追加アイテムと言えるでしょう。従って、これを買う前に、元のウボンゴを体験されることをお勧めします。
★6


もしも購入されるなら、ドイツアマゾンがお勧めです。送料を含めても日本の半額で購入できます。
注:日本アマゾンで駒を「木製」とレビューしていますが、プラスティックだと思います…

シカゴギャングスター

他の組織を利用してのし上がる

 2009年にコスモスから発売された、禁酒法時代のギャングをテーマにした作品。TBGL会に持ち込んで頂き、プレイしました。

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 各ラウンドでペアを組む相手が変わる珍しいゲーム。ペアを指定するカードが毎ラウンドめくられることになります。同時に指定される攻撃側/防御側に別れて、「暴力」「賄賂」「脅迫」を利用してラウンドを牛耳ろうとします。

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ラウンドの最初に、報酬やペアが明らかとなる。

 ラウンドを牛耳ることに成功したチームは、勝利点、追加の部下、カード補充などの特典を得ます。どの特典を得られるかは、チーム内の貢献度によって。

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 攻撃側のカード価値は先にある程度開示されるため、防御側ではチーム内での相談が重要です。このラウンド、勝負するのかしないのか。攻撃側も、どちらもカードは温存したいわけで、「お前がだせ、いいやお前だ」というチーム内の争いも絶えません。また、攻撃側のプレイヤーは、一部カードを伏せて置けることがポイントです。味方をも騙すことが可能なわけですが、信用を失うと、その後の展開がキツくなります。

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 報酬の一部として仲間になるキャラクター達は、抗争を有利に進める能力を持っています。キャラクターの能力は強力なため、出遅れるとゲーム中かなり厳しい展開となります。

 ギャング間の抗争をうまくゲームに反映させた作品です。

総評

 エリオット・ネスファンのCOQとしては、このテーマはお気に入りの1つです。ギャング物というのは、映画にもゲームにも馴染み易く、手軽な非日常間を演出してくれます。このゲームでは、ギャング間で毎回協力関係を構築するわけですが、本当に協力しているかどうかは本人にしかわかりません。この点に、テーマの再現性を感じます。ただ、前述の通り、キャラクターカード等が非常に協力なため、出遅れると復活は難しい時があります。ゲームを壊さないために、プレイヤーが手加減をしなければならない場面があります。また、ルールブックの内容が甘く、カードを出す順番が書かれていなかったりするので、最初にルールを固めてからプレイすると良いでしょう。防御側にも先手後手を適用するのがお勧めです。★7

なんてったって さいたま

日本の東西南北、わかりますか?

 「アメージングテーブルゲーム 創刊2号」の特別付録。「なんてったってホノルル」という、世界各所の位置関係を問うゲームの日本ローカル版です。

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 ゲームは巻末のページを切り離して作ります。カッターとカッターマットは必須。収納は、100円ショップで売っている100×140サイズの小袋(厚め)があれば事足ります。

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 用意された地名カードは名所と市町村合わせて87枚。これを毎ゲーム40枚使用します。方角ボードの上に、最初の地名をのせたらゲームスタート。(必ずしもスタートの地名はさいたまではありません。自由に選んでも、ランダムでも良いと思います。)



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 手番では、山札の一番上のカードに書かれた地名と今置かれている地名との位置関係を予想し、配置していきます。スタート地点を基準として、東西南北どちらの方角での位置関係を予測するか。配置場所は、その方角の端でも良いし、既に置いてある地名の間でもOK。

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 地名は次第に十字に延びていきます。1人が置いたら、左隣から1周してダウトを行うかどうかを宣言します。誰も異を唱えなければ、次のプレイヤーが手番を実行します。ダウトの正否で得点チップが移動します。

 地名カードが20枚でたら、「休憩時間」発動。全員が、現在の位置関係で間違っていると思う枚数をビッドします。当たればストックから得点が貰えます。



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 裏面をめくると、北緯/東経が記されています。これを元に、ダウトを判定できるようになっています。総得点の多いプレイヤーが勝者となります。

総評

 置いたカードの位置関係が完全に合っている必要は無く、その場の全員が異を唱えられなければ助かるというところが面白い。また、簡単な地名でも、東西南北の位置関係のうち微妙な方向を選択することによって、ダウトを誘発したりする面白味もある(例えば、「盛岡」は「さいたま」の北にあることは明白だが、東西の位置関係は結構難しい)。真面目な社会科ゲームかと思いきや、結構ゲラゲラ笑いながらプレイできるゲームだと思います。ゲームのテーマ自体が誰もが知っている一般常識なので、子供でも大人でも”元ネタ”を知っているというのが優秀です。日本人には、ホノルルよりこちらのほうが良いのではないでしょうか。

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コンパネロス

流れに乗るか、裏切るか。

 3〜6人対応のトリックテイキングゲームです。トリックを制して得られるのは前のラウンドで使われたカードというのが特徴。

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 ブタヤロウな箱絵がとっても素敵です。このメーカーは豚が好きなのでしょうか。ゲームでは、各自がカードを1枚ずつプレイしてデモを行っていきます。ゲームに使用するカードは1人につき10枚。カードは6色あり、1〜10の数字でワンセット。これを人数分混ぜます。残りのカードはしまっておきます。

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 ゲーム開始時、この中から9枚をプレイヤーに配ります。リードのプレイヤーからカードを1枚ずつ出していきます。カードの質は悪くないですが、エンボス加工はされていません。カードというよりもタイルに近い質感かも。



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 最初の報酬は、配り終わって残ったカード。以降のラウンドでは前のラウンドでプレイされたカードが報酬となります。カードは色事に揃えておきます。

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 トリックは、必ずしもフォローする必要はなく、各自思い思いのカードをプレイできます。全員がカードをプレイし終わったら、それぞれの色の数字を合計します。最も大きな数字の色をプレイしたプレイヤーのうち、大きな数字をプレイしたプレイヤーから順番に、場の報酬を1色分獲得できます。リードに乗ってもいいし、新たな色を主張しても良いわけです。後半のプレイヤーは勝利する色を決めるチャンスが巡ってくる事が多いので有利です。
 また、前のラウンドで大きな数字が使われた時は、高得点のチャンスが生まれるようになっています。大きな数字を出すときは、それが次回に他人のものになる可能性を考えなくてはいけません。



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 手札が無くなったらゲーム終了。獲得したカード数字の合計が得点となります。もちろん、最多得点が勝者です。

総評

 トリックテイキングゲームの中でも、非常に運の要素が強い部類に入ると思います。カード運が悪くても、ラウンドを支配する色に乗っかっておこぼれに預かることもできます。でも、強いのは数字の大きなカードに違いありません。手札に8以上が無いような状況では、わずかなカードを手に入れるのが精一杯です。このようなタイプのゲームでは、ハンドを複数こなして手札の運を平均化すると勝負が拮抗しやすいですが、ノーマルルールでは1ハンドのみのようです。
 ゲームには豚は登場しない(ここも残念)のですが、豚を登場させてスパイスを効かせてあったらもっと楽しかったかな。ただ単に、ゲーム中「このブタヤロウ!」と叫びたいだけだけど。
 冗談はさておき、一緒にプレイした方の意見もふまえ、カードゲームに良くある「数ハンドの合計で勝敗を決します。」というルールは重要なんだなと再確認しました。

★★★★★★★☆☆☆ 7

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乗車券ノルディック

2-3人用に調整された鉄ゲー

これでもか、という程に発売されている乗車券(チケットトゥライド)の北欧版。2-3人用に調整されたバージョンです。箱の大きさは一緒。

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 北欧版らしく、箱絵から列車カードにいたるまで、雪国らしさが満載。

 基本のゲームは乗車券と変わりません。地図上に記された都市と都市を自分の列車駒で繋いでいきます。目的地カードに記された都市間を繋ぐことでボーナス得点が貰えることも一緒です。

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 得点は、都市と都市を繋げた時にその距離によってか、ゲーム終了時に達成していた目的地カードによって与えられます。さらに、達成した目的地カードが一番多かったプレイヤーには、さらなる得点が与えられます。


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 手番で出来る事は、都市と都市を繋げるか、列車カードを補充するか、目的地カードを引くかの3択。

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 列車カードは山札からでも表向けられた場からでも好きな方から2枚取ることが出来ます。目的地カードは、数枚引いた中から最低1枚を手元に残します。達成できなかった場合には、マイナス点となってしまうので注意。

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 都市と都市を繋ぐには、対応する色の列車カードをマス数分プレイする必要があります。


手札の枚数には上限が無いので、沢山集めてから路線を敷きまくってもよし、ちまちまと短い路線を敷いてもよしです。誰かの駒が一定数ボードに置かれると、ゲーム終了。最も得点を稼いだプレイヤーが勝利します。

総評

 基本ゲームの「乗車券」はドイツ年間ゲーム大賞に輝いています。世界中で愛されているゲームであり、シンプルなルールとカラフルな駒がボード上に広がって行く様から、このゲームはあまりゲーム慣れしていない方にもオススメという意見が一般的のようです。しかし…言い出しにくいのですが、私はこのシリーズのゲームは「メルクリン」以外は苦手です。手札に上限が無いので、ひたすらカードを集め、目的地カードをひきまくり、目標が決まったところで路線を敷きまくる。この展開が退屈でたまりません。カードを集めている間、ボードを見る必要もあまり無いような気がして。プレイ中、心が荒んでいくせいか、北欧の地図が卑猥なものに見えてきます。それでも、この「ノルディック」は本家と比べてカードの質が向上し、少人数用に調整してあり、手札溜めの有利さを抑える都市配置やトンネル要素(ちょっとギャンブル的な要素)などを取り入れて面白くしようという試みが垣間見えるので本家よりは良いと思います。ちなみに、写真の3人プレイの一戦では、順次路線を敷いていく2人に対して手札満載のCOQが1.5倍の点数で勝利しています。TBGLでは、乗車券なら「メルクリン」一択かな。

★★★★★★☆☆☆☆ 6

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